浪速漢組の青春物語3 (ページ16)

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『私は平気やから、みっちー支えたって。
多分ギリギリやし』

「わかった、けど無理したあかんで」

辛うじて歩けるが
明らかにボロボロなみっちーをどうにかしてほしくて恭平にお願いする。

「すみません…」

申し訳なさそうに肩を借りるみっちーの後ろを

ゆっくりと着いていくと

「…我慢すんな」

藤原さんが私の前に立って背中を向けてしゃがむ。

『えーっと』

「はよのれ」

つまり、おんぶってことですよね？

『いや、私歩けますし！』

「ええから！」

引くに引けない藤原さんに負け、恐る恐る両肩を持って背中に体重をかける。

私の膝裏あたりに手を回した藤原さんは立ち上がり
ズンズンとみんなを抜かしていく。

おんぶをしたまま、
みんなの手当て場所である流星の家まで向かってくれる藤原さんに

『ありがとうございます』

おんぶと、今日危なかったときに助けてもらったことのお礼を、と
そっと感謝の言葉を言えば

「…別に」

少し照れたように耳を赤くしてぶっきらぼうな返事が返ってきた。