浪速漢組の青春物語 (ページ19)

今日:5 hit、昨日:64 hit、合計:335,136 hit

19 ページ19

、

負けることは大っ嫌いやけど

ここで変に喧嘩したら

余計に普通の高校生活から離れてしまうし

せめて、ここで喧嘩せんかったら
時間の経過と共に普通の生活が
送れるようになるんちゃうかって

そんな淡い期待を込めて

彼らからの喧嘩の申し込みを断った。

浪速漢組が強いのは十分、
存じ上げてるし

京都の最強ヤンキーの名が廃っても

全然かまわへん。

頼むから私にかまわんといてくれ

と強制的に話を終わらせて
帰ろうとすると

突然、この集団のリーダーらしき人物が

私に殴りかかってきて

咄嗟にその拳を受け止めた。

あまり衝撃が来なかったから
きっと、本気で殴るつもりはなかったんやろう。

試されたか。

私から手を退かして

ニヤッと笑った彼は

「ははっ気に入ったわ」

俺らとやり合うつもりないんやったら

俺らの仲間にならへん？」

衝撃的な発言を投下し、

『は？』

「え？」

私を含め、ほかの漢組の人たちも
ぽかんと口を開けて驚いた。