第9話 ページ34
藤原side
時々、左の上腕が痛む。
肩まで腕まくりすれば、現れる禍々しい烙印。
これを見た阿部先生は“呪い”だと断言した。
この烙印は物心つく前からあって、その頃から俺は自分の魔法を“コントロールできない”。
だから、街の人から《ならず者扱い》された。
─お前は魔法すらコントロールできない“未熟者”だと。
それから俺は徹底的に自分を調べあげた。
寝食を惜しむほどに。
倒れかけたこともあるほどだ。
そんな時に俺を止めたのは幼なじみでもある大橋やった。
hs〈これ以上したら、丈くんの体が壊れてまう─！だからもう睡眠と食事を省くのはやめや！〉
基本アホでのほほんとしたやつやけど、意外としっかり者でなんでもできる。
だからか、俺の体調管理をほぼ全て大橋が行っていた。
俺を寝かすのも、食事を作って食べさせるのも全て大橋。
過保護か、ってほどに俺を甘やかす。
そうでもしないと死んでまう、と後に大橋は語っていた。
数ヶ月して、大橋の援助をもらいながら、ようやく答えにたどり着いた。
俺の魔法…雨魔法は俺自身の感情と“リンク”している。
特に“負の感情”でいるときに暴走しやすい。
感情面がフラットやと特になにも問題は起きへんけど、負の感情に陥った時、俺を基点とした半径5kmの範囲は暴風雨に見舞われる。
電気系統魔法でないのにも関わらず雷まで呼んでしまう。
今、過去を思い出し感傷に浸ってしまったせいか、大吾の街は暴風雨に見舞われている。
左上腕が痛い、もう呪いが始まっている。
どうして俺ばかりがこんな目に合わなあかんのやろうか…。
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ばばっと(プロフ) - 塩麹さん» 塩麹さん、おはこんばんちは！本当ですか！？めちゃくちゃ嬉しいです。これからも更新、頑張らせていただきますm(_ _)m (2022年8月7日 21時) (
レス) id: 8c5ef1e166 (このIDを非表示/違反報告)
塩麹 - この話気に入りました。更新頑張ってください。 (2022年8月5日 21時) (レス) @page23 id: 7a9ca8a83a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ばばっと | 作成日時：2022年7月11日 14時
