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貴方「うーん」
困った。礼なんて言われてもなぁ。
貴方「正直私が死んで欲しくないから生きてもらおうとしただけだし、お礼されるほどじゃないんだけど」
それでも！と詰め寄られる。
万次郎「俺、ケンちんの命の恩人に何かしねぇとかありえねぇ」
貴方「待って、顔近いって佐野君」
万次郎「マイキー」
朔弥「更に近付けないで！？」
万次郎「マイキー」
凄いこだわるじゃんかもう！
貴方「あーはいはい万次郎君！ これで良いでしょ！？」
万次郎「……まあ、それで良いや」
三ツ谷「おーいマイキー目的忘れてっぞ」
万次郎「あ。そうだ、お礼。なんでもする」
おいおい。
むにぃっと頬を軽く抓る。
貴方「軽々しくなんでもなんて言わない」
万次郎「はなひて」
離すと頰を摩る万次郎君。なんか周囲は引き気味なの何故。
お礼、お礼かぁ。
貴方「そんなにお礼したいなら、駅地下のマカロン屋さん。あそこのマカロン買って来てよ」
龍宮寺「そんなんで良いんすか」
貴方「中学生の懐事情的には妥当だと思うけど？ 待ってるから早く回復しなよ」
龍宮寺「……ありがとうございます」
万次郎「マカロン屋ってあった？」
三ツ谷「ああ、人気で良く列が出来てんだ」
エマ「美味しいよねあそこのマカロン」
ペー「あったかー？」
エマ「あるよ！」
沈まなくて良かった。彼が生きていなければ見れなかった光景だ。
ソッと万次郎君の近くに行く。
貴方「良かったね、生きててくれて」
万次郎「……うん。本当に、ありがとう」
貴方「またこの明るい光景が見たかったからね」
軽くくしゃりと髪を混ぜたけど、それを咎められることはなかった。
不器用な子。
その後数日、馬鹿みたいに調子乗った武道を見ることになる。
ダサ過ぎて何を言う気にもなれなかったわ。
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swl(プロフ) - 安蒜 佑さん» 感想ありがとうございます。そう言っていただけるととても嬉しいです！今後とも拙作をお楽しみいただければ幸いです。 (2022年10月7日 18時) (
レス) id: 9ed30af1dd (このIDを非表示/違反報告)
安蒜 佑(プロフ) - すごく面白くてシリーズ一気読みしてしまいました！更新楽しみにしてます！ (2022年10月7日 1時) (レス) @page6 id: 789e459cc4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mol/L | 作成日時：2022年9月30日 22時
