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暖かいその体にぎゅうと抱き着く。
茅野「A……。そっか、また、助けてもらっちゃった」
殺せん「何度でもそうしますよ」
もう、もう！
貴方「馬鹿っ、ほんま馬鹿っ！」
皆が喜びで飛び上がる。
茅野「ごめんねA」
貴方「あぁ。でも、ええ覚悟やったで」
愚かでも、自己犠牲でも、それでも命をかけてみせた。
渚「茅野、助かって良かった」
あ、そういや服。
スッと服を肩にかけると気付いたらしい。
茅野「私なんて格好をっ」
見てねぇだろうな男子連中。
矢田「そうなの？ 殺せんせー」
後ろに倒れていく。
もう力尽きたんだ。
殺せん「皆さん。暗殺者が瀕死のターゲットを逃してどうします。わかりませんか、殺し時ですよ。楽しい時間は必ず終わるんです。それが教室というものだから」
くるりとナイフを手の中で回す。
若人達の決断を待つために。
磯貝「皆。俺達自身で決めなきゃいけない」
そう。覚悟を決めろ。
磯貝「手を挙げてくれ。殺せんせーを殺したくないやつ」
全員が手を挙げた。
磯貝「オッケー、下ろして。殺したいやつ」
躊躇い、堪え、それでも、ゆっくりと手が挙がる。
皆、皆、皆。
そう。良い答えだ。
先生も満足気に頷いている。
中村「こうしたら動けないんだよね、殺せんせー」
全員で触手を抑え、問いかける。
殺せん「その通りです中村さん。握る力が弱いのが心配ですけどねぇ」
辛いね。絶対に。
でも、こうしなければ、いけない。
貴方「殺せんせー。最期をプレゼントする前に、もう1つ、誕生日プレゼントです」
私は1度手を離し膝立ちになる。
殺せん「おや」
三日月を1つ1つに描いた花弁の詰まった瓶をウエストポーチから取り出し、ばら撒いた。
ひらひらと、いろんな色の花びらが、舞う。
貴方「ハッピーバースデー、殺せんせー」
殺せん「綺麗ですねぇ。ありがとうございます、Aさん」
貴方「手向けの花を贈れるとは思ってもなかったよ。良い誕生日になりそうで良かった」
殺せん「えぇ」
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swl(プロフ) - 安蒜 佑さん» 感想ありがとうございます。そう言っていただけるととても嬉しいです！今後とも拙作をお楽しみいただければ幸いです。 (2022年10月7日 18時) (
レス) id: 9ed30af1dd (このIDを非表示/違反報告)
安蒜 佑(プロフ) - すごく面白くてシリーズ一気読みしてしまいました！更新楽しみにしてます！ (2022年10月7日 1時) (レス) @page6 id: 789e459cc4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mol/L | 作成日時：2022年9月30日 22時
