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貴方「……馬鹿じゃ無いの」
殺せん「にゅや！？ 馬鹿とはなんですか馬鹿とは」
貴方「あんな落伍者に揺さぶられてるから。で、次どこ」
私の発言に先生は一瞬なにかを問いかけたが、話を逸らした私に合わせてすぐに勉強に戻った。
皆、なんであの0点男をそんなに警戒するんだろう？
凄く不思議だ。
サラリーマンや社長の彼ならば警戒に値するかもしれないけど、理事長で教育者な彼は一切値しないのに。
いやぁ、ごめんね、ちょっと八つ当たりかも。私もあいつに対して結構フラストレーション溜まってるから。
何せ面倒だし苛立たしいし常に目の当たりにするしなので。
嫌いだわぁ。蛇蝎の如く嫌ってる。
授業が終わり肩で息をする先生を囲む。
先生が語る理想は理想ではなくただの夢でしかないけど、まあ夢見るくらいなら良いのではないだろうか。夢見るくらいなら。あり得ないけど。
三村「いや、勉強の方はそれなりで良いよな」
矢田「うん。何たって暗殺すれば賞金100億だし」
中村「100億あれば成績悪くてもその後の人生薔薇色だしね」
え、マジ？
それガチで言ってるの？ 本気？
殺せん「にゅや！ そういう考え方をしますか！？」
貴方「マジかぁ……」
岡島「俺達エンドのE組だぜ殺せんせー」
三村「テストなんかより暗殺の方がよっぽど身近なチャンスなんだよ」
これ皆本気？
嘘でしょう？
信じられなくて見渡してみるけど大概その意見らしい。
貴方「うっそぉ……。ねぇ優月、本気？」
不破「え、うん。私もそう思うな」
貴方「マジか」
理事長の教育、恐るべし。
殺せん「なるほど、良く分かりました」
殺せんせーはゆるりと立ち上がる。
殺せん「飛燕さんを除いて、今の君達には、暗殺者の資格がありませんねぇ。全員校庭へ出なさい」
今私があれこれ言わなくても先生が言ってくれるだろうし、良いか。窓から見とこ。履き替え面倒。
赤羽「あれ、飛燕さんこっち来ないの？」
貴方「面倒だし、やること分かってるしね」
赤羽「ふぅん？」
赤羽君とは一つ分空いてるとはいえ隣席なので、それなりに交流の機会がある。
まあそれなりだけど。彼くらいの悪戯小僧ならヤベェ不良やヤクザの何倍もマシなので特に問題なく付き合えてると思う。
ある意味で赤羽君もヤベェけどね。それでもマジモンのヤーさんに比べりゃ可愛いもんよ。
殺せん「E組のシステムの上手いところは、一応の救済措置が用意されている点だ」
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作者名：mol/L | 作成日時：2022年8月3日 20時
