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中3の春 ページ26

どうも、中学3年生になりました。叔母さんの勧めで良いとこの私立に行ったらピアス穴バレて問題児クラスになった飛燕Aです。
 なんてこった。
 まあ良いや。

 お父さんが死んでしまってもう6年くらい。小4の夏のあの日から、中3の始めまで、なんだかんだ濃かった。
 母方の祖母が亡くなったり、小学校で出会った女の子の布教に遭ってサブカルチャーに目覚めたり、本当色々。

 あと月が爆発して三日月になったんだけど前世で絶対こんなことなかったよね? ね?? そんな衝撃的なことは流石に忘れてないと思う。
 なんだろう、この世界特有の設定なの? 東リベはヤンキー漫画であってSFとかではないからそんな設定ないと思うんだけど……。取り敢えず物騒ね。

中村「今日から新しい先生だっけ?」
岡野「うん」

 そうそう、担任だった雪村先生がいなくなったもんだから今日から新しく担任が来るのだ。
 今まで本校舎の先生が代理だったから大変だった。中学レベルなら授業もただの復習でしかない私には問題ないけど他のクラスメイトは違う。
 E組の教師は大概新任だが、時には本校舎の連中と同じく差別意識の激しい奴もいる。せめてマシな奴だと良いな。

 そう思ってると足音が近付いてくる。
 なんだか足音が多いし一個変な音混じってない? なんかこう、スライムとかそういう粘着質な感じの水音というか……。

 ガラッと戸を開けてやって来たのは黒いスーツの人達と、黄色くてタコっぽい何か。1名銃持ってない? いやまあこの謎生物を警戒してるんだろうけど。
 なんだこいつ???

?「初めまして。私が月をやった犯人です」

 ……あっ。

 待て待て待て?

?「来年には地球もやる予定です。君達の担任になったので、どうぞよろしく」

 多分みんなが5、6箇所ツッコませろと思ってる間、私は混乱を極めていた。

 月爆発、三日月、黄色いタコ、先生、エンドのE組。そしてこれから来るだろう暗殺依頼。
 どう考えてもあのアニメ。
 5歳から10年、衝撃の事実だ。10年どころかそれ以上思い出していなかったので見た瞬間には出て来なかったが間違いない。

 超生物な担任を暗殺する特異な教室で成長していく、私も最終話付近で涙を流した漫画原作のアニメ。
 アニメは積極的に見るわけではなかった私が、泣けるからと勧められて、とうとう最後まで見てまんまと泣いてしまった感動作。

 ーー暗殺教室

 なんてこった。

 これ、クロスオーバーである。

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作者名:mol/L | 作成日時:2022年8月3日 20時

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