3 アヤメside ページ5
『明日から学校だね。』
私の隣に座っているAがそう言う。
アヤメ「…嫌だなぁ。」
『不登校期?』
アヤメ「違うよ。」
そうじゃなくて。
アヤメ「…終焉への合図が、鳴ってしまうのが嫌なの。」
そう言えば、遠くを見つめる。
『…何もしてあげられなくてごめんね。』
アヤメ「Aは何も悪くないよ。」
いつだって、悪いのは私なんだから。
どうにか救いたいとか言って…関わりたがる、私が悪いの。
『…手を貸してあげられればいいのに。』
そう言って目を伏せる。
アヤメ「出来ないことは分かってるから。」
Aには自分を責めて欲しくない。
…私の人生は、“あの時”終わるはずだった。
それが終わらなかったのは…
アヤメ「全部、Aのおかげなんだから。」
…本当だったら、「姫」の「器」として全てが終わってた。
でも…そうじゃなくなったのは、Aがいたから。
だから私は今…ナツメちゃん達を救おうとしている。
救える可能性があるんだから。
『…ありがとう。』
微笑むAは、悲しげで。
…何とも言えなくなってしまう。
アヤメ「…学校、だね。」
『頑張って。』
アヤメ「うん。」
…今度こそ…。
*
9人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
くるにゃん - 愛と勇気さんの作品全部大好きです!他の作品も更新して欲しいです!!応援しています! (2018年10月9日 22時) (レス) id: fa2a351f3e (このIDを非表示/違反報告)
愛と勇気 - クロホーさん» ありがとうございます、頑張ります! (2018年10月9日 14時) (レス) id: 63b69da968 (このIDを非表示/違反報告)
クロホー - この作品大好き、世界観がすごい好きです!更新頑張ってください!! (2018年9月6日 12時) (レス) id: 083c75066f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ