５３*捨てる審神者・買う審神者 ページ3
次々と流れこんでくる記憶
今までの記憶みたいに
夢でみたような、そんなぼんやりした記憶じゃなかった
私は刀
私はA藤四郎だと
はっきりとそう言えるくらいに確かな記憶
失った記憶を思い出すというのは、こんなにも苦しいものなのか
割れるような頭の傷みと吐き気で私は目の前が真っ白になっていくのを感じ
とっさにその場に座り込んだ
あのまま立っていたらおそらく
貧血でガラスに頭を打ち付けていたと思う
「気分はどうだい？
ああ座ったままでいいよ
…今のキミは、人間のA君かな？
それとも刀のA藤四郎かな」
人間のAに決まってる
そう言ってやりたかったけど
今の私は…言い返す力もなかったのと
自分が人なのか刀なのかすら
わからなくなっていた
ついさっきまでは人だった
けど、私のA藤四郎としての記憶がお前は刀だと言っているようだった
そんな私の姿を嬉しそうにみていた男は
凄く…怒ったような顔でパソコン画面を見ていた
「……っち…いつの間に…
お疲れのところ申し訳ないが
あまり時間がない。すぐに次の段階にとりかかる」
次……？
これ以上私に何をしようというのか
…簡単な事だった
今私は無理矢理に記憶を甦えさせられ
刀に戻すための機械に入っている
こいつは
私を"刀剣"に戻そうとしているんだろう
記憶を取り戻したからと言って
体は人間のままだ
そんな私が刀剣になれるのか
そんな成功するかもわからない事を
無理矢理しようとしている
『………あんた…
刀剣を何だと思ってんの…』
「愚問だね？
私にとって"キミ達刀は金儲けの道具"に決まっているだろう！！
刀の状態の君達はレアであればある程高く売れる！
この機械を開発してからは、どこで聞き付けたかは知らんが、金を出すから刀剣を売ってくれという審神者があとをたたない！」
金で買われたとしても
記憶を消された彼らにとって
顕現した審神者が主なんだ…
「A藤四郎をどうしても手に入れたいという馴染みの客がいてね
高値で買ってくれるらしいんだキミを。
安心しなさい、キミがいなくなっても本丸の刀剣達は私がきっちり記憶を消して
新しい審神者に売らせてもらうからね」
こんな言葉をきいて
黙ってやられるわけがない
『「ふざけんな！！！！！！」』
私が叫ぶと同時に誰かが叫んだ──────
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 133人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「刀剣乱舞」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
のぞみ - もっとイチャイチャさせてください！ (2017年2月10日 13時) (
レス) id: 454f118451 (このIDを非表示/違反報告)
ぽにあ(プロフ) - モノリスさん» コメントありがとうございます！や、ヤバイですか(o゜◇゜)こちらの番外編はたまーに更新するので、是非また読みにきて下さいまし(*´ω｀*) (2016年12月24日 4時) (レス) id: 0cb5d079ae (このIDを非表示/違反報告)
モノリス - これはヤバい(T ^ T) (2016年12月24日 0時) (レス) id: 63f656717a (このIDを非表示/違反報告)
ぽにあ(プロフ) - 朱羅＊ゆうねぇ＊さん» いつもありがとうございます(*´ω｀*)もう書きたい衝動が抑えれなくてこんな感じになってしまいましたが、読んでいただきありがとうございました！！これからもよろしくお願いします(。・ω・。)ゞ (2016年12月4日 11時) (レス) id: 0cb5d079ae (このIDを非表示/違反報告)
朱羅＊ゆうねぇ＊(プロフ) - ぽにあさん» わぁい！続くんですね！これからも楽しませてもらいます( *｀ω´) (2016年12月4日 11時) (レス) id: 1f4c6477ad (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぽにあ | 作成日時：2016年12月3日 2時
