▽16:気まずい空気 ページ18
・
ひ、ヒジョーに気まずい空気だ…
謎に、今日が初対面のイケメン二人から煙たがられてるこの状況。
いくら学生時代からのあだ名が『メンタルダイヤモンド』の私でも、さすがに少しキツい所がある。
心を無にして2人について行くと、リビングを出た廊下の先の突き当たりを右に曲がった奥に扉がふたつ。
ひとつは何の変哲もない、無機質な真っ白な扉。
そしてもう一方は淡いピンクの扉に、何も書かれていない小さな札が掛かっている扉。
するとデュースさんがピンクの扉を指さした。
「こっちが西野さんの部屋です。元は福蔵さんの部屋だったんで、特に掃除の必要とかはないと思います」
「あ、なるほど。ありがとうございます…」
「じゃあ俺ら戻るから。なんかあったらリビングの先輩達に言って」
そう言い残して2人は、
…正確に言うと、デュースさんは私に何かを言いかけていたような気がするけど、エースさんがさっさか戻って行ったのを見て、慌てて後を追って行ってしまった。
や、やっぱりなにかしてしまったのだろうか…
でも心辺りが一切ないしな。
まぁ、今のところは特に弊害は無いし気にしないでおくか…
(…というか)
あの2人の反応が普通なのかもしれないな、とも思う。
だってこれ、ただの"シェアハウス"だし。
別に学生同士が仲良しこよししましょうねって集まってる訳じゃないし、そういうことを強いられてるわけでもない。
お互い成人済みの社会人同士。
しかも異性なわけだから、お互いの干渉度も低い方が通常なのかもしれない。
ケイトさんとかトレイさんがかなり親しくして下さったから感覚が麻痺してただけで。
「…ま、いっか」
仲良くすることは私の1番のミッションではない。
ここに住んで、1年以内に次の仕事を探すこと。
大人として自立すること。
それ以外、必要以上に頭を悩ませることはない。
「さて、荷解きしましょーかね…」
気合いを入れるために、わざと声に出して呟いて
キャリーケースとトートバックを開ける。
化粧品や洗面用具と、必要なものだけ取り出す。
他の荷物はダンボールに入れて事前に運んでもらっていたので、1時間もしないうちに大体の整理が終わってしまった。
時計が指している時間は5時半。
一旦リビングに戻るか… お手伝い出来ることがあるかもだし。
リビングの扉をガチャリと開ければ、ケイトさんとヴィルさんも居なくなっていて、トレイさんだけがキッチンに立っていた。
370人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
リゼ - 続きをお恵みください!お願いします! (2022年6月21日 8時) (レス) @page18 id: bd60c7e03e (このIDを非表示/違反報告)
イチゴミルク(プロフ) - お帰りなさいです!こんなにお話が更新されてるなんて…!今までもこれからもずっと応援してます!更新頑張って下さいね!! (2022年3月13日 11時) (レス) id: 9f32c5ebed (このIDを非表示/違反報告)
水の光(プロフ) - みみっと様ぁぁぁ!!お帰りなさい!あなた様のお帰りをずっと待っておりました!通知来てるの見て飛んできました!!一気にこんなに更新してくださるなんて……!やっぱり神では?体調に気をつけて、更新頑張ってください!好きです!! (2022年3月10日 12時) (レス) @page14 id: d27a969936 (このIDを非表示/違反報告)
なづな - わぁ〜!!好きですッ!!(突然の告白)アイドルパロの作品も大好きですが、こっちのシェアハウスパロも好きです!!キャラ達がどんな職業に就いてるのかすっごく気になります。現パロ大好きな人間なのでどちらの作品も日々の癒しになってます(*´-`)応援してますっ!! (2021年4月7日 23時) (レス) id: c89830493e (このIDを非表示/違反報告)
ニア - アイドルパロの方もすごくて好きですけど、こちらもとてもおもしろいです! (2021年4月7日 19時) (レス) id: 195fc26f4f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ