#107 常識と非常識？ ページ17
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そのあっけらかんとした、見方を変えればほんの少しの愉楽を孕んだ声を聞いた、次の瞬間。
暗転。
バサッと言う音と共に目の前が暗くなり、風と共に鼻をくすぐる香水の香り。
なんだろう。清涼な夏のような、海のような。
タバコの香りはしなかった。
頭に乗せられたのが彼のコートなのだと言うことを理解するのに、そう時間はかからなかった。
｢え、あの、｣
｢ん、少しこーしてて。アンタの顔、見えない方がいいでしょ｣
え、え？と聞き返す前に、彼が私の真横でしゃがんだ気配がする。
｢稚魚ちゃん、俺が抱っこしたげる｣
｢ん！｣
｢いい子〜、ちゃんと捕まっててね｣
はい、行くよ。と、手首を掴まれてグイグイと引っ張られる。
え、どこへ？どこへ！？
コートのせいで前が何も見えなくて、手を引かれるがままに高いヒールでコケないように精一杯ついて行く。
は、早いんですけど！
｢______はい、とーちゃく。｣
｢え？｣
｢すみませーんおねぇさん。この子迷子だってぇ｣
チラリ。
コートの裾を少し持ち上げて様子を伺うと…
そこはインフォメーションセンターだった。
……インフォメーションセンター？？？？？
え、待って？この人常識というものがあったのか…
我が推しながら、情緒や俗識というものが欠落しているという認識だったので思わず目を剥く。
いや、とんでもなく失礼なのだけど。
｢ハイ、これでほーそーかけるってぇ。すぐ見つかるよ、良かったねぇ｣
｢うん、あいがとおにいちゃん｣
｢ん。おねぇちゃんにもちゃんと言いな｣
｢あんがとぉ｣
｢あ、いえいえ… 私は何も｣
マジで何もしてない。申し訳ないくらいに。
母親と間違われて泣き止ませることも出来ず、ここに連れてくるという思考にも至れなかった。
な、情けねえ…
ごめんねという気持ちも込めて頭をポンポンと撫でる。
その後、館内放送後すぐにその子のお母さんがすっ飛んできて無事、今回のことについては解決した。
お母さんは私たちに気がつくと、本当にありがとうございますと頭を下げに来たけれど、フロイド君に気がつくやいなや、飛び上がるくらいビックリしていた。
まぁたしかにこんなスタイルのいいイケメンがいたら皆気がつくよね…
｢良かった…見つかって｣
｢んー｣
｢あ、あの…ありがとうございました。その、助けて下さって｣
｢んーん、別にぃ。 オレはアンタが見えたから近づいただけだし。偶然だもん｣
………ん？
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玲羅(プロフ) - めっちゃ面白いです！更新楽しみにしてます！ (3月6日 23時) (
レス) @page44 id: cb3a3c8e5d (このIDを非表示/違反報告)
リーラ@9616(プロフ) - 更新ありがとうございますぅう！！この話好きすぎてあっという間に読み終わってしまいますwディアソの反応めっっっちゃ気になります！これからも頑張ってくださいっ！ (2月12日 20時) (レス) id: 3db718f3e8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいか(プロフ) - 更新ありがとうございます！！ディアソムニア握手会どんな反応なのかとても楽しみです！ (2月12日 12時) (レス) @page42 id: c59a6d75f0 (このIDを非表示/違反報告)
いな(プロフ) - 更新ありがとうございます; ;♡ (2月11日 13時) (レス) @page42 id: b119702f9a (このIDを非表示/違反報告)
あいうえお(プロフ) - 陰ながらずっと待っていました…。更新ありがとうございます;;; (2月11日 1時) (レス) @page41 id: 5d13c7f91a (このIDを非表示/違反報告)
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