【男主】Ωの俺がαの後輩に愛されるだけ【まふまふ】 (ページ23)

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２３話ページ23

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あれ以来、なんだか告白されることが多くなった。

しかも男に。

いや、仕方ないかもしれないよ？

相川くんと長く触れ合ったせいで匂い強くなったとか、ヒートとかもあるかもしれない。

彼方だって、

「…っヒートきてる？」

「え、きてない…」

って聞いてくるくらいだ。

仕方ない、仕方ないかもだけど、部活やってる時とか、体育中とかはやばくないか？

この前も部活で自主練してた時に、同級生にいきなり迫られて、

「え、ちょ、どしたの？自主練終わってな」

「…っおまえ、匂い強い、Ωだったわけ…？」

「ーっ、しらな、はっはやく戻れよ…」

「あー、むり、ごめん本能だから、逆らえないから、」

「…っ！？は、はなせっ」

壁際まで追いやられて、道着脱がされそうになったところでたまたま来てた相川くんに助けられたりした。

もう俺がΩだってことは広まってるんだろう。

廊下を歩くとαと思われる奴らからすごい視線を送られる。

めちゃくちゃ怖いけど、こんなんでひよってられない。

テスト近いし、あんま寝れてないから今襲われたら抵抗できないだろう。

まぁ、襲われることはないだろう。多分。

そんな軽い気持ちで過ごしていたある日。

電車にいつも通り乗って帰宅しようとしていた俺に、思いもよらぬ災難が降り掛かった。

眠くてドアの近くで寄りかかっていたら、最寄り駅で止まった車内にたくさん人が乗ってくる。

これは嫌な時間に乗ったなぁと後悔していたら、背中にスーッと何かが触れた。

最初は、まぐれで触れただけかと思った。

でも次第にそれはヒートアップしていき、流石におかしいと俺も疑い始めていた。

その指が、体をなぞる度にだんだんと感じるようになっていく。

ヒートになった訳でもないのに、体が火照って、辛くなっていた。

「…っぁ」

その手がするりと前に回されて、思わず声が出る。

そのシャツは間違いなく俺の学校のものだった。

流石にやばいとその手を掴んで、後ろを向く。

心当たりがない顔だった。だが案の定同じ学校の生徒だった。

その荒い息が耳にかかって気持ち悪い。

俺より少し高い背に、出来上がった体は同級生とは思えなかった。多分先輩だ。

そいつはにやりと顔を歪ませて、掴んでいた手を絡ませた。

気持ち悪い。元の顔はいい感じなのに、やることなすことが気持ち悪い。

「…はぁ、２年のさぁ、椎名ゆきって君だよね？」

「…っ」

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