【ナンバカ】訳あり看守は今日も笑う 2 (ページ7)

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四十五話　地下牢獄？ページ7

「ごちそうさまでした……」

「お粗末様です」

お弁当を食べ終えると仁志さんが淹れてくれた熱いお茶を啜る。

星太郎さんの淹れてくれたお茶も美味しかったが、仁志さんのも美味しい……可愛い味がする、可愛い味ってなんだろう。

我ながら変なこと考えてるな…と思いながら縁側のような場所で二人ならんでお茶を飲む。

主任たちは今頃なにをしているだろうか。
今の時間なら座禅……生け花でもしているのかな？

私にはその辺りのセンスがないので、昨日参加したら奇抜な出来上がりになってしまい主任は驚いていたな……。

芸術って難しい。

「Aちゃんは、四舎にはもう慣れた？」

「そうですね……それなりに、でしょうか。あまり看守室から出ませんから慣れるもなにもないんですけどね」

車椅子では動きも遅いし、立つくらいはできるが無理をしすぎて治りが遅くなるのも嫌なので極力デスクワークに専念してばかりいるため四舎には慣れているようで慣れていなかったりする。

主任が構ってくれたり看守の方々が構ってくれたりするので人…犬には慣れたけども。

「……ね、Aちゃん」

「なんですか？」

「地下牢獄の囚人さんのお相手したくない？」

「………はい？」

　
　