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「ここがどこか……美琴の住んでいた場所は日本ですよね?」
「え、ええ」
改めてここがどこなのか、という思いに頭を巡らせる。
「ここは貴方たちの世界からは隔離されている世界です。なので帰るとなると
とても大変なことになりますけれど……」


今一つよくわからない。
そう言おうとすると、才華が手を上げて
「ええと、この町が関井。安西極国の首都なので、一番栄えています」
「極国?」
オウム返しに問うと
「世界の端っこにあるんです。ここが日本などがある世界との窓口になっていますから」

窓口かあ……。
つまりこの世界は地球みたいな感じではなくて、多分真っ平なんだろう。
大昔の人が想像した地球のイメージが頭に浮かんできた。


「ええと、ケイキについて話すわ。ケイキは私の仲間。何て言うか、同僚みたいな感じでとらえて
 くだされば」
学校で言うところの同級生ね。そうつぶやくと
「そうなんですよ。私たちについてはまた詳しく教えますね」
才華はにっこりと笑う。


あまりにも昨日までの日常とかけ離れた話のせいか、脳の動きが止まったように感じる。
頬をつねって、痛みで感覚を引き戻してみた。


そして才華に、最後の問い――どうしてわたしがこちらにきたのか、と説明するよう頼んだ。
才華が一瞬眉をひそめた気がした。
「美琴さんがここに来た理由は……」

そこで一度、深呼吸をして目を閉じる才華。
そんなに私、悪い人間なのかなあとか一瞬思ったが、違った。

「この国の、神様になってもらうためなんです」



その一言で、私の思考はまた吹っ飛んだ。
神様ってなんだ!?
イザナギ、イザナミみたいなやつ?
そもそも私人間だから神様になれなくない?

疑問だらけの私の思考回路を読み取ったのか、才華は
「神様って言うか、王様って言うか……」

とこれまた常識を超えた発言をする。

神様=?→←隔離された世界



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さな(プロフ) - あと、読者の私からすれば行間を開けることや、登場人物の詳しい特徴…または情景描写が使われていたらもっともっと良くなると思います。初めましてのくせに生意気ですいません! (2020年1月1日 1時) (レス) id: d6e98db13a (このIDを非表示/違反報告)
さな(プロフ) - はじめまして。この作品がランキングの上位に入っていたので読まさせていただきました。オリジナル作品は基本的に目を通さないのですが、このお話はすごく先が気になります。 (2020年1月1日 0時) (レス) id: d6e98db13a (このIDを非表示/違反報告)
陰月。(プロフ) - 名無し24146号さん» コメントありがとうございます<m(__)m>確かにそうですね……人の様子がわからないと内容が分かりにくいということになりますね。意識してみようと思います。 (2019年2月17日 11時) (レス) id: 83a189451f (このIDを非表示/違反報告)
陰月。(プロフ) - 十二国記さん» コメントありがとうございます<m(__)m>ええと、アンチスレというのがよくわからないのですが、評価の荒らしというものがあるという事ですか? (2019年2月17日 11時) (レス) id: 83a189451f (このIDを非表示/違反報告)
陰月。(プロフ) - めぐっぽいど(偽物)さん» ありがとうございます。これからも応援よろしくお願いします。 (2019年2月17日 11時) (レス) id: 83a189451f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:陰月。 | 作成日時:2019年2月1日 11時

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