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JM Side




KO「急なお願いに、ありがとうございます」





こちらが指定したにカフェに、通訳の後輩を伴って現れたコウという人は、

今日は、企み顔で笑うことも、余裕そうに振る舞うこともなく、いたって普通だった。






『Aは? どういうことですか。』





会うなり尋ねた俺に、彼は昨日起きたことを話してくれた。









…知らない女性に階段から引きずり落とされて、全身を強く打った?


脳に異常がないって言ったって…



早く駆けつけたい。








KO「…その女性、うちの悪質なファンだろうということで、


最初は、事務所と対応を考えていました。」





そこまで淡々と話してきたコウという人は、



そう言うと、目の前のコップの水を一口飲み、こちらを鋭い眼差しで真っ直ぐ見た。







KO「…でも、明け方、Aが一瞬目を覚ましたときに、教えてくれたんです。



階段から落とされる直前、



その女から、"ジミニの前から消えて"、と言われたそうです」








『…え』








頭を殴られたような衝撃が襲い、



同時に、背中を嫌な汗がつたう。







ジミニ?

…誰?



俺たちのことを知っているのは、テヒョンだけなのに。






KO「…心当たりありますか?


…2人の関係は、ジミンさんの周りは皆さんが知ってるんですか?」




コウという人は、話し方こそ落ち着いているけれど、

顔には怒りが覗いていて、



Aを危険に陥れた犯人を責める気持ちを堪えているのがわかった。






『…心当たりは、ありません。



俺たちのことも、メンバーのテヒョン以外には話していません。

テヒョンにも一度話しただけで、あいつが他に話すことはあり得ません』





そう答えると、彼は「そうですか」と言い、


それから、考えを巡らせるように視線を宙で動かしたあと、


何かを思い出したようにこちらを見る。






KO「その女、



髪はこのくらいの長さで、毛先だけ明るくて……




それから、ここに、大きな青アザがありました」





左肘のあたりを指して、言った。











その瞬間、一人の女性の顔が頭に浮かぶ。








…そんな、まさか。













俺の表情の変化は、コウという人に伝わったようで、


彼のこちらを見る視線が、逃すまいと一瞬にしてまた鋭いものに変わった。





それから、さっきと同じ言葉を静かに発する。







KO「ジミンさん、…心当たり、ありますか。」






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yuri(プロフ) - s2v1ovez3z3さん» こちらの方こそありがとうございます!最後捲るように終わらせてしまったので、不完全燃焼で書いてみました 笑 やっぱり甘いのが一番ですね♡ありがとうございました☺️ (2022年7月13日 0時) (レス) id: b75d6993e1 (このIDを非表示/違反報告)
s2v1ovez3z3(プロフ) - 完結してしまったー😭私の楽しみがー😭と思っていた所に甘々なその後を書いて下さって本当にありがとうございます♡♡ (2022年7月10日 23時) (レス) @page31 id: 718f60282f (このIDを非表示/違反報告)
yuri(プロフ) - ☆サラ☆さん» ありがとうございす!そうなんです…書きたいなぁとちょうど迷っていたので 笑、まとまりましたら、アップさせていただこうと思います。ありがとうございます(T-T) (2022年7月3日 22時) (レス) id: 38d37401de (このIDを非表示/違反報告)
☆サラ☆(プロフ) - 完結おつかれさまでした。でもお話終わってしまったのが寂しいです😭番外編でラブラブに過ごす2人がまだ読みたいです。 (2022年7月3日 17時) (レス) @page26 id: 36e5a424ed (このIDを非表示/違反報告)
yuri(プロフ) - イズミさん» 大変嬉しいコメントありがとうございます(T-T)こんな世界線あったらいいなと思って書いていましたので、共感いただけて本当に嬉しいです。ありがとうございました! (2022年7月2日 16時) (レス) id: 6d0cac4372 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:yuri | 作成日時:2022年6月7日 23時

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