28 ページ28
いつものようにAとのトーク画面を眺めていた
変わり映えのしない画面をただ何となく
すると、一気に既読がつき
一瞬ときが止まったかのように思わず固まる
慌てふためくなか
手のなかでそれは震えた
着信− A −
メールじゃなくて電話
「もしもし…?」
相手はほんとにあいつなのか、恐る恐る耳を澄ます
『あ、でた…』
あ"ぁ?
『元気ー?久しぶりー』
あまりにも能天気な甲高いその声に呆れてしまう
いや、イラッとする
人がどんだけ…どれだけ…
『あれ?聞こえてるー?』
「あ?」
『今どこー?』
「知るかっ!どっかのホテルだ、ホテル!」
『ふーん…』
「…じゃなくて、お前…大丈夫なのかよ」
『何が、』
「なにがって、」
つーかコレって言っていいのか?聞いていいもんなのか?柄にもなく迷っていると
間髪入れずにあいつが応える
『あーね、母さんが死んじゃったこと?』
「っ、」
『それとも活動休止のこと?』
「……。」
『母さんが病気がちで事務所にお金借りて、でも結局死んで借金だけ残って、あー私の人生お先真っ暗だわ〜って病んで歌えなくて踊る気になれなくて…「あーもういいっ、それ以上何も言うなっ!」
いかれやがった…
いや、前から分かってたけど
だからずっと心配だったんだけど
ついに壊れやがった…
486人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
milk - 続き気になります!更新待ってますね! (2018年12月30日 14時) (レス) id: 800ebeaeb9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:nana | 作成日時:2018年10月2日 6時