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『ねぇ、ユンギ…?』
「んー?」
『…苦しいんだけど、』
こんなときでさえAはマイペースで
いい景色だと言っておきながらムードの欠片もない
『っ、ちょっといい加減離してくんない?』と顔だけ振り向くと軽く睨めつけてくる始末
それが何だか面白くなくて、隙だらけの首元に唇を押し当てたり、それだけじゃ直ぐに物足りなくなって舌を這わせてみると
体をよじらせ『ちょっ、マジで止めて』と今度は体ごと振り向かせ腕だって突っぱねて真顔で言うもんだから
ホテルにまで誘っておいてと、思わず今までの不満が溢れ出しそうになるから必死に堪えた
何日も電話にも出ず
どうしてるかと思えば
いきなりメール一つで人を呼びつけてくるし、くっつけば離れようとするわで
俺のことを突き放すくらいに、お前はそんな簡単に切り替えられんのかよと
まるで置き去りにされたみたいで急に寂しくなった…
『…ちょっと話そう?』
まるで拗ねた子供をあやすみたいに優しく微笑むのを見たら、どっちが歳上なんだかと呆れてくる
手を引かれると、いよいよかと怖くなってくるし
さっきまで座っていた場所へと二人して移動すると
無理矢理立たされたのがバカみたいに思えてきたり
『なんか飲む?』と機嫌を伺うように聞いてくる辺り、Aも少しは緊張してんのかと思うと何だか安心した
どんな話をどう切り出してくるのか、内心穏やかじゃない俺はどんなふうにして聞けばいいのか
ただ、真っ直ぐと黙ってAを見つめるしか方法がなかった…
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milk - 続き気になります!更新待ってますね! (2018年12月30日 14時) (レス) id: 800ebeaeb9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:nana | 作成日時:2018年10月2日 6時