竜族の少女は鳥籠の中 (ページ9)

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キ「でも、ここの妖精は楽しそうだ」

『ならよかった。それで、ここが宿だよ』

そしてアンネリーゼに案内されたのは小さなキノコのような家

赤や黄色、緑や青など様々な色があった

ディ「わ〜！可愛いお家〜！」

『好きに使って。ここは妖精さんたちが作った家だから物足りないかも
　しれないけど…』

エ「そんなことないですよ！とっても可愛らしいお家です！」

『喜んでもらえたならよかった。じゃあまた明日ね』

メ「おまえはどこに行くんだよ」

『ここは私の森、だから私には私の家がある。だからそこに帰る、
　それだけ』

メ「そっか」

『おやすみ、皆』

ディ「おやすみなさいー！」

アンネリーゼはフヨフヨと飛んで行ってしまった

エ「行ってしまいましたね…」

メ「そうだな」

エ「とても不思議な方です…」

メ「アイツは昔からあんなさ。気にするこたぁねえよ」

エ「はい…」

メ「それじゃ、もうお前は寝ろ」

エ「はい…それではおやすみなさい。メリオダス」

メ「ああ」

みんなもそれぞれの色の家に入っていき、エリザベスは黄色のキノコの家の中に入って行った

メリオダスはそれを見届けると暗い森の中に入っていった

メ「確か、この辺だった気が…おっ、あったあった……よぉ！アンネリーゼ！」

森を抜けた先の大きな木の枝にはアンネリーゼがいた

『メリオダス…覚えてたんだね』

メ「まあな」

『あなたがここに来たってことは、まさか”あのこと”？前も言ったけど、
　私には無理だよ。
　あなたたちの呪いを”解く”なんて。第一そんなに詳しいわけでもない』

メ「だが、竜神は時を操る能力を持つ。その実子であるお前も時を
　操れるんじゃないか？」

『……みんなの前では言わないでね』

メ「どうして自分が竜神の子だって言わなかった？」

『バレたらあなたたちは正義感が強いから守ろうとしてくれるでしょ…
　それが嫌だから』

メ「俺らの親切を蹴ろうってか？」

『そういうわけじゃないけど…』

メ「竜神の子供は、同族を殺めた罪として、その身が一生歳を取らず、
　神経がすり減ってもその身が朽ちることのない【時止めの呪い】を
　受け、魔神王の牢獄に囚われていたはずだ。
　どうやって出てきた？」

『叔父様は単なる私の力が欲しかっただけだよ。だからその考えに
　窮屈してた。けど、魔神族だって私のことをあまりよく思ってない
　はずだよ』

メ「混血だからか？」