竜族の少女は鳥籠の中 (ページ48)

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Section 4 ページ48

『私……ルーカスと結ばれるなんて考えられない……
　光の聖痕(スティグマ)の妖精族のリビアも殺された……』

リ「リビアって、アンの親友って言ってた妖精族の子？」

『そうっ……だよ……っ。
　グロキシニアから聞いたの……朝、羽がもがれて死んでたんだって。
　それは大きな爪で切り刻まれたような跡があったから、きっと竜神族
　だろうって……』

私はギュッとリヴィの服を掴む

『父上は私が多種族と関わろうとするのを嫌うの……魔神族のメリオダス
　とも政務以外では関わることを禁じられてる……何でよ……どうして
　父上は私が幸せになるのを嫌がるの……？もう……わかんない！！』

リ「………」

私が泣いている間、リヴィはただ静かに私を抱きしめてくれていた

きっとリヴィにも思うことがあるのだろう

リ「落ち着いた？」

メ「アンネリーゼ！」

どこから転移してきたのかわからないが、魔神の力を使わず、人間体のメリオダスのままだった

『メリオダス……ここは竜神の地だよ？勝手に入ってきて大丈夫なの？』

メ「ああ、お前の親父さんからお使いを頼まれてな」

『お使い……？』

メ「「魔神王のところへ来い」だとさ」

『！！、なっ……なんで……叔父様のところに……？』

メ「それは俺にもわかんねえけど……」

『………』

自然と私の体は震える

心の底から来る恐怖と不安

冷や汗が額を伝う

叔父様は昔から人を利用することしか考えていなかった

もちろん私もそのうちの一人

今は亡き精霊王(オリジン)の娘となれば、精霊の力を扱えるからだ

それに私は精霊の力が強い

竜神の能力といえば変身と飛ぶことくらいで

戦闘に至っては、精霊の元素を使うことがほとんど

叔父様はその力を研究したがってる

リ「メリオダス……本当か？」

メ「ああ、本当……何だが、俺はアンネリーゼを逃がそうと思ってな」

『えっ』

メ「にしし。怖がってるやつを無理矢理行かせるほど俺は非情じゃねえ
　からな。エリザベスも待ってる、行こうぜ」