竜族の少女は鳥籠の中 (ページ47)

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Section 3 ページ47

リ「君は許嫁までいるんだから今更認めてくれる訳ないだろ」

『………何で種族で隔たりを作るのかな……』

リ「！」

『だって、元は同じ魔族だよ？女神も魔族もみんな生きてるのに……
　同じ命なのに、自分たちの目的とやり方が違うだけでこんなに
　争うなんて……鬼神様との問題もそうだよ！父上たちの都合で
　どうして鬼族が迫害を受けないといけないの……？
　みんな、ちゃんと話し合わないから……最初から力でねじ伏せようと
　するから争いが絶えないんだよ……！』

私が悔しそうに叫べばリヴィウスに口を塞がれる

ビックリして目を丸くしていれば、リヴィは自分の唇に人差し指を当てて小声で首を横に振った

リ「そんなこと言ったらダメだよ。ここは竜神が統治する領地だ。
　いくら娘でもこの地の主を貶しちゃいけない」

『！……でも！』

私はリヴィの手を振り払う

『それでも私は、こんなやり方に納得できない！
　だから話し合いをするの！』

リ「………」

『互いが理解し合うまで話すの。それで良い結果が出たらそれで良い
　じゃない……！
　どうして……どうしてよ……みんな……生きたいだけなのに……
　守りたい、だけなのに……っ』

私がボロボロと涙を流しながら訴えればリヴィは驚いて私の方へ駆け寄り優しく抱きしめてくれた

リ「仕方がないんだよ、これは古くからの対立なんだから……鬼族との
　事は仕方がなかったんだ」

『そう、なのかな……』

リ「アンは優しいね。きっと、みんな君みたいな人だったら争いなんて
　起きないんだろうね。
　僕だって力を全力で使えば争いを止める事ができるかもしれない……
　でもそれは心の底からの納得じゃない。きっとまたいつか衝突が
　起きる」

『リヴィ……』

リ「僕はそれを止めなくちゃいけない。迫害されて良い種族なんて
　いないんだ」

『……こんなに優しいのに……』

リ「ん？」

『こんなに優しいのに、鬼族っていう理由だけで……っ。
　こんなのおかしいよ！』

私は泣き叫ぶ