竜族の少女は鳥籠の中 (ページ36)

今日:12 hit、昨日:0 hit、合計:1,772 hit

section 12 ページ36

どこからかリュドシエルの声がする

リュ「さすがはエリザベス様、時間稼ぎの大役ご苦労様でした。
　こちらも準備が整いました」

『？』

デ「テメエ、測りやがったな！」

エ「誤解よ、私は何も…！」

森の奥から騒音がする

鳥達が一斉に飛び出し、森の奥からは白い煙が立つ

エ「何？」

大地が盛り上がり、木々は倒れ、土地が大きく盛り上がったかと思うと、中から大きな光の球が出てきた

モ「これは…巨大なアーク！」

中には何十万という魔神族がいた

モ「アークの中で体と魔力を蝕み、生かさず殺さずの状態で止められて
　いたのか」

その中にはデリエリによく似た人がいた

デ「姉貴！」

「デ…リ…」

メ「リュドシエルの野郎…！」

メリオダスは向きを変えて、巨大なアークの方へと走っていく

リュ「彼らは十分に役目を果たした。ご褒美だ、楽にしてやる」

『ダメ！！リュドシエル、やめて———！！』

リュドシエルが拳を握ると、中の魔神族は綺麗に塵となって消えてしまった

デ「ぁぁ…」

みんなその悲惨な光景に放心状態

私の頬には涙が伝っていた

『リュド、シエル…なんて、ことを…！』

ガ「…全員殺しよった！」

ﾒﾗ「やってくれたわね…」

デ「〜〜！！！」

デリエリは歯を食いしばって怒りを抑えようとする

デ「これがテメエらのやり方かよ…！！」

エ「話を聞い———！」

するとエリザベスの顔にデリエリの拳が飛ぶ

『エリザベス！』

私はエリザベスが危ないと思って庇いにいくが、当然間に合わず…

勢いよく降ってきたエリザベスの下敷きになってしまった

デ「フゥ…ハァ…ハァ…ハァ…ハァ…！！」

？「そんなに怖い顔で怒らなくても、すぐに仲間の元へ送ってあげよう」

上空には二つの光の球が現れた

ガ「あれは…！」

デ「……」

？「フハハハ…」

？「フフフフ…」

モ「四大天使が２匹とはな…本気で我らを一網打尽にする気らしいな…フン」