竜族の少女は鳥籠の中 (ページ13)

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ミ「オホン…ただ、コイツがもっと混沌勢らしく
　いてくれればいいんだがな…///」

オ「この子は戦場を嫌いますからね」

ミ「そんな混沌勢がいてみろ！調和勢だと馬鹿にされてしまう！」

オ「ただ、アンネリーゼは武術よりも魔術に長けた子ですから…元素の精霊王に
　なるかもしれません」

ミ「精霊はもう滅んでしまったからな…」

オ「ええ…」

オリジンが悲しい声でミハイルの肩に頭を預ける

ミ「すまないな…俺がもっと…ちゃんとしていれば…！」

オ「もういいのです。終わったことですから…それに、私にはアンネリーゼが
　います。この子が精霊を増殖してくれるかもしれません…それに、
　私はアンネリーゼがどんな道を歩もうとも、尊重できる母でありたいと
　思っています」

ミ「母親の鑑だな。俺はきっとオーリのような寛大な心は持ち合わせて
　いない。きっと…アンネリーゼにとって、毒親となるだろう…」

オ「そんな悲しいことは仰らないでくださいな。あなたにはあなたなりの
　守り方があるでしょう？優しいだけが、守れるわけではないんで
　す。子供には時に、叱ったり、自分で気づいて成長するきっかけが
　必要なのですよ」

ミ「！……オーリはなんでも分かるんだな」

オ「これでも、精霊を育てていた経験がありますから」

ミ「俺はきっと…アンネリーゼの父親にはなれない…多分、アンネリーゼを苦しませるだけだ」

オ「あなたには私がいますよ。夫婦というものは、それぞれを支え合って
　生きていくものなんです。もしあなたが間違った道を行こうとする
　なら、必ず止めますから、ご心配なさらないで」

ミ「それは心強いな」

オ「ふふっ、でしょう？」

ミ「ああ…」

『リヴィ…』

オ「？、この子は一体どういった方が好みなんでしょうね？」

ミ「いきなりどうした？」

オ「いいえ、何となくです。私たちが選んではいけない種族を選んだの
　で、この子もそういう方が好みなのか気になったのです」

ミ「どうだろうな…そういうことが無いとは言い切れないな」

オ「種族に囚われるにはよく無いですよ。みんな一つの命なんです。
　種族というのは創生神が振り分けただけですから、その後は
　私たちの自由なはずですよ？」

この暖かな記憶は3000年も生きるアンネリーゼにはない

あまりにも幼すぎた…本当にそれだけなのだろうか

アンネリーゼの失われた感情や記憶

これを紐解く鍵が見つかればいいのだが…