３４ ページ4
.
ゲームを終えて、私はリビングで布団を敷いて
寝かせてもらえることになった。
今は和くんと一緒に布団を敷いてるんだけど。
「んでこれ、掛け布団ね。寒いときはこの毛布も使っていいから」
「うん、ありがとう。…あ、ねぇ、か、和くん」
まだ慣れないその呼び方をすると、彼はん？と微笑みながら言う。
「……どうしてこんな良くしてくれるの？」
さっきから、ずっと思ってた。
智くんの事とか、いろんな事考えて私を泊まらせてくれるのは
本当にありがたいんだけど、
止まるにしても自由にゲームさせてくれたり、こうやって
寒いときの為に毛布用意してくれたり、ここまで良くしてくれるなんて。
どうして和くんは私にそんなに良くしてくれるんだろう。
「さぁ？どうしてでしょうね」
「え？」
「俺もよく分かんないんだよね。ただなんかお前が
困ってると……助けたくなる、っつーかね」
「でも、泊まらせてもらえるだけで良いのに
そんな優しくされたら私……」
「……なに、俺の事好きになっちゃう？」
意地悪く笑って聞いてくるけど、私は
「……そう、かも」
案外、冷静に答える自分に驚いた。
和くんは、一瞬目を見開いてから、また微笑んで
「…なにそんな真面目になってんだよ、バーカ」
「ぁいたっ」
デコピンされた。
結構ヒリヒリするんですけどっ……！ なんで私デコピンされたの！？
すぐに和くんを見て睨んだけど彼はもう私に背を向けていた。
そして気づく。
和くんの耳が、赤くなってる事に。
「え、和く…………」
「もういらない事考えないでいいからとっとと寝なさいよ。
おやすみ」
「あ、うん、おやすみ……」
そう言ってすぐにリビングから出て行った和くん。
私は少しそれを不思議に思いながら、私も
暖かい布団に包まれて、眠った。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 412人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
橘花(プロフ) - こんばんは。更新ありがとうございます♪主人公ちゃんの過去が紐解けそうな展開になってきてわくわくします。二宮さん、気持ち押さえて大野さんに会いに行くのすてき。。主人公ちゃんらくになれますように。。 (2018年7月5日 20時) (
レス) id: c285604a1b (このIDを非表示/違反報告)
ななか - 久しぶりの投稿とても嬉しいです！！頑張ってください！ (2017年12月25日 20時) (レス) id: 08d8ceba3c (このIDを非表示/違反報告)
ななか - こんにちは！楽しく読ませていただきました！二宮担なので幸せでした！好きだなと思った作品はメモに残しているのですが読み終わった瞬間即メモしちゃいました！season3も楽しみに待ってます！ (2017年11月30日 7時) (レス) id: 08d8ceba3c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：nanasm08291 | 作成日時：2017年11月13日 19時
