6人 ページ6
暫く撫でられていると気が済んだのかパッと撫でるのをやめてしまった。
少し名残惜しいと思いながら再び彼を見つめてみた。
緑色のパーカーの男性。おそらく俺よりも身長は大きめだろう。
やはり、顔はよく見えなかったが何処となく嬉しそうな…上機嫌なのが伝わってきた。
zm「なぁなぁ！Aこの後暇か〜？」
こくりと首を傾げながら聞いてきた。
『……別に、予定はない……かな。』
そう返すと男性は嬉しそうな声色でこう言ってきた。
zm「それやったら俺と一緒にこのままどっかに行かんか！？」
何処かといっても………何処に行くんだろうか。それに、俺とこの男性は初対面。こんな状態で一緒に行っても絶対にお互い楽しくなんてないだろう。
……………何より、今は何処かに行くというよりもこのまま電車の揺られていたかった。
『…………遠慮しておこうかな。今はこのまま電車に乗っていたい気分なんだ。』
少しだけ申し訳なさそうに伝えた。すると男性は酷く落ち込んでいるような…悲しそうな雰囲気があった。
zm「…嫌や……やっと久しぶりに会えたんやで…すぐお別れとか嫌や…」
男性はそう呟くように言った。
『久しぶり…俺と貴方は初対面の筈じゃ』
zm「嘘つくなや！！！................また知らん振りすんかよ......A...........」
ぽろぽろと透明の液体が滴り落ちていた。もしかして泣いているのだろうか
涙を拭わないと。そう重い手を伸ばしたがパチンと叩かれた。
zm「なぁ..........本当は全部覚えてんやろ.....？俺の名前呼んでや........なんでトントンのことは呼んで俺のことは呼んでくれんねん.....ゾムってよんでやぁ.........A…」
俺はただただゾムさんが泣いている所を見ている事しかできなかった。
抱きしめたり撫でたりして慰めたほうが良かったのかもだが、俺にそんなことをする資格はないんだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 145人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
７７℃(プロフ) - 杏。さん» ありがとうございます！これからもゆっくりですが更新頑張ります！ (8月18日 8時) (
レス) id: d70c103796 (このIDを非表示/違反報告)
杏。(プロフ) - めちゃくちゃ好きです。文字化けや表現も凝ってて凄く素敵な作品だと思います！！更新頑張ってください。 (8月18日 2時) (レス) id: efc02aac0e (このIDを非表示/違反報告)
７７℃(プロフ) - 白米の無い弁当さん» ありがとうございまぁぁす…！まだきちんと決まっていなかったr(((((殴 (6月13日 0時) (レス) id: 089865720f (このIDを非表示/違反報告)
７７℃(プロフ) - モモモさん» わぁぁありがとうございます…！！これからも頑張ります！ (6月13日 0時) (レス) id: 089865720f (このIDを非表示/違反報告)
白米の無い弁当 - なんだこの神作品は……続きが気になるｯｯｯｯ！！夢主ちゃんの過去とはなんだあｯ！！デュエルスタンb((((( (6月12日 23時) (レス) @page8 id: b86b104ca2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：７７℃ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/my.php?mailchkd=1
作成日時：2023年5月11日 0時
