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「さ、俺の話はこれでおしまい。次は君の話を聞かせてよ。」
彼は再び笑みを浮かべた。
『俺の話って言ったって全部見ていたなら話す意味もないだろ。』
そう断ると彼は「確かに君のことを見てきてはいるよ。けど、君が何を感じて何を思ったのかは流石にわからない。だからこそ君の視点で君の話を聞きたい。」
『…………そんな面白い話じゃないけど。』
俺は渋々話を始めた。
『俺はいわゆるブラック企業ってやつで正社員として働いているんだ。毎日残業残業…疲れちゃって…でどこか遠くに行きたいと次第に思い始めたんだ。』
話しているうちに涙がどんどん溢れてくるのがわかった。
『どこか遠くに行くにしても仕事も休めないしで………辛かった。』
『それで限界が来て、俺はﾀﾋのうとしたんだ。』
長い間話していたにもかかわらず、目の前にいる彼はうんうんと聞いてくれた。
「辛かったよね。」
実際に触れることはできなかった。が彼は撫でる素振りをしてくれた。
『けどさ、俺こんな世界でも少しだけ生きてみたいって思えたんだ。』
そこから俺は列車で出会った彼らの話をし始めた。
目の前にいる彼はそれを楽しそうに聞いてくれた。
『…………とまぁこんなことがあってさ、俺まだこの世界で生きてみてもいいかななんて思ったんだ。』
俺は初めて今の心情を吐露した。
今も辛いのは変わらない。なんならこれからもつらいだろう。
それでもあの列車にいた奴らが………ショッピが現世で待っていてくれているのなら、まだもう少しだけ生きてみてもいいのかもしれない。そう思った。
『………約束したしな。一緒にツーリング行くって。』
「君の気持ちはよくわかった。………今の君は、ここを出たいと思ってる？」
彼は俺をまっすぐと見つめてそう質問してきた。
『……あぁ、出られるのならでたいな。』
「それなら今すぐにでも出よう！！ささ、こっちだよ！」
彼は突然暗闇の中を走り出した。俺は置いていかれないように急いでついていった。
続く (更新停止中)
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７７℃(プロフ) - 杏。さん» ありがとうございます！これからもゆっくりですが更新頑張ります！ (8月18日 8時) (
レス) id: d70c103796 (このIDを非表示/違反報告)
杏。(プロフ) - めちゃくちゃ好きです。文字化けや表現も凝ってて凄く素敵な作品だと思います！！更新頑張ってください。 (8月18日 2時) (レス) id: efc02aac0e (このIDを非表示/違反報告)
７７℃(プロフ) - 白米の無い弁当さん» ありがとうございまぁぁす…！まだきちんと決まっていなかったr(((((殴 (6月13日 0時) (レス) id: 089865720f (このIDを非表示/違反報告)
７７℃(プロフ) - モモモさん» わぁぁありがとうございます…！！これからも頑張ります！ (6月13日 0時) (レス) id: 089865720f (このIDを非表示/違反報告)
白米の無い弁当 - なんだこの神作品は……続きが気になるｯｯｯｯ！！夢主ちゃんの過去とはなんだあｯ！！デュエルスタンb((((( (6月12日 23時) (レス) @page8 id: b86b104ca2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：７７℃ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/my.php?mailchkd=1
作成日時：2023年5月11日 0時
