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五「取り敢えず何か食えそうなもの貰ってくる」
足早に五条くんは俺の部屋を去っていった。
ふぅ……と大きく深呼吸をし、自分を落ち着かせた。
これから今日一日推しとずっと一緒、風邪引いた時によくこんなシチュエーション考えたなぁ……懐かしい。
ふわふわとした頭でそんなことを考えていると、コンコンと誰かが俺の扉をノックした。
「入るよ。」
そう声が聞こえてきたと思えばガチャリと扉が開いた。
「お見舞い来てやったよ。ほら、風邪薬とゼリー。」
ビニル袋を提げて家入さんが来てくれた。
家入さんは袋を机に置くと、近くにあった椅子に座った。
『何から何まで…ありがと家入さん』
「五条が1人で看病するって言ってたけど流石に無理だろうと思ってね。礼はタバコでいいから」
『はいはい…また元気になったらね』
ちゃっかりしているなぁ…なんてクスリと笑うと、家入さんは気が済んだのか
「じゃ、長居しても気が休まらないだろうし私はもう行くよ。また何かあったら連絡して。」
そう言って部屋を出ていった。
俺一人の部屋はただただ静かだった。
いつもならこんなこと思うことないのに熱のせいなのか
少しだけ寂しいと感じてしまっていた。
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←転生したら最推しに看病されてしまいました…!
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作者名:77℃ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php?mailchkd=1
作成日時:2023年8月11日 22時