未来38 ページ38
体がだるい。汗もかいて気持ち悪い。
そう思って目を開け、近くにあったスマホで時間を確認すると朝の九時。
ぼんやりとしていた頭が時間を確認した瞬間一気に覚醒する。
起き上がるとソファーの上で、どうやら太刀川隊の隊室で寝てしまったらしい。
耳をすましてみてもなにも聞こえないため、不安になって辺りをキョロキョロと見渡す。
「今日平日だし…学校…どうしよ…」
とっくの昔に授業は始まっているため、もしかしたら無断欠席などになっているかもと不安が募っていく。
とりあえず親に連絡をとスマホを操作しようとしたら、先ほどは気づかなかったが、出水からLINEがきており、おばさんに連絡しといたから大丈夫、と書いてあった。
そのメッセージに既読だけつけ、とりあえず隊室から出る。
どこに向かおうかとふらふらしていると何故か出水と米屋の姿があり、驚いて駆け寄る。
パタパタという廊下を走る音から、後ろから誰かが来ていると分かったのか二人が後ろを向き、私だと気づくと手を振った。
「今日学校じゃ…」
「いや、昨日の今日で学校なんかあるわけないだろ」
「あ、そっか」
確かにあれだけ被害がでておいて少なくとも今日は学校なんてあるわけないか、と出水が言った言葉に、二人がここにいるのは何故かを把握する。
「A、こいつから聞いたけど海行きたいんだろ?今から行こうぜー」
「私海行きたいとか言ったっけ?」
「は?弾バカ嘘ついたのかよ?」
「ついてねーよ。こいつが覚えてないだけ」
確かに出水にそんな事を言ったような言ってないような、と昨日太刀川隊の隊室にお邪魔してから先の記憶があやふやなのに気づく。
「あ、出水。昨日私迷惑かけた?」
「別にいつものことだし迷惑じゃない」
だいたい記憶があやふやなときは疲れて出水に甘やかしてもらったときだ。記憶があやふやになる理由はよく分からない。
「なんかごめんなさい…あー…あと、海…は行きたいけどまた今度がいい」
「あっそ。んじゃランク戦は?」
「嫌です。休ませてって言ってんの分かんないかなー」
あーそゆこと、と米屋の誘いを全部断ってじゃあねと二人に手を振って別の方向に歩き出すが、途中で、仮眠室で寝るか、と思い現在の場所を確認し、方向転換をする。
廊下を歩いていても昨日でだいたいの事を終わらせたのか、忙しく走り回るボーダー職員の姿はない。
「迅さん…大丈夫だったのかなあ…」
ふと、青い空と同じ様な色の綺麗な目をした彼を思い出した。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 330人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ワールドトリガー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
竜胆(プロフ) - 飛鳥さん» すみません！かなり遅くなってしまいました……かなり今更ですがご感想ありがとうございます！いつも読んでいただきありがとうございました！面白いと感じていただけて幸いです (2016年7月30日 22時) (
レス) id: 65ca44ab2c (このIDを非表示/違反報告)
飛鳥(プロフ) - 初めまして！飛鳥です。 小説いつも読ませてもらってます！！ すごく面白いです！ 更新頑張ってください。 (2016年4月11日 21時) (レス) id: a12d33444b (このIDを非表示/違反報告)
竜胆 - つくのみさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけてとても嬉しいです！これからも頑張りますのでよろしくお願いします！！ (2016年4月11日 21時) (レス) id: 12f6a89aad (このIDを非表示/違反報告)
つくのみ(プロフ) - 迅さああああああああああああああああああん!!!!!あああああああああああ!!!!!!!ってなりました。迅さん美味しいです。あと犬飼と二宮と弾バカと槍バカとっていうか皆美味しいです。ありがとうございます。こういう夢主めっちゃ好きです。 (2016年4月10日 21時) (レス) id: c7b49af549 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：竜胆 | 作成日時：2016年3月24日 13時
