未来28 ページ28
「太刀川さん、今そういうの言っちゃ駄目って分かんない?」
「あーすまん珍しくてな、つい」
迅さんが大丈夫だから、ね?と私に言ってくれるが先ほどの太刀川さんの言った言葉が頭の中を駆け巡って素直に頷けない。
「よし!じゃあ俺が迅の珍しい顔を見せてくれたお嬢さんのためにランク戦してあげよう!」
「へ?」
「俺、人に教えるの無理だから」
今この空気でランク戦を私とすると言った事に驚いた私になんとも的はずれな返事が返ってくる。
「お嬢さんが迅を傷つけちゃったことこれでチャラにしよう。元々迅はお嬢さんと俺に会って欲しかったんだしな」
「なんかちょっと違うけどいいや。Aちゃんランク戦大丈夫?」
「え、大丈夫ですけど…え?」
私は会話のペースについていけなくて戸惑っているが、二人は何本勝負にするかとかを既に話し合っているようだった。
太刀川さんとすぐに話がついた迅さんが、私の好きなその蒼い綺麗な目で私を見て言った。
「太刀川さんとランク戦してくれたらさっきの事許してあげるから」
そんな事を言われたらランク戦をしないわけにはいかない。
きっと彼はとっくの昔に本当に許してくれていたんだろうけど、私が納得いかない様子でいたからやむを得ずこう言ったんだろう。
そこまで考えると、『迅さんは怒ってる』と勝手に自分の考えを押し付けたただの私の我が儘で二人を困らせていたんだと気づいた。
「ランク戦、やります」
そう私が言うと、太刀川さんは全力でこいと挑戦的な笑みを浮かべて私に言った。
△▼△▼△▼△▼
「無理…死ぬ…」
結果は十本勝負で、九対一。最後に私が一本とったがボロ負けだ。
外に出るといつの間にかたくさん人がいて、私は公開処刑だ…と呟かずにはいられなかった。
二人はどこだろうとキョロキョロと辺りを見渡しながら歩いていると、後ろから誰かが私の名前を呼ぶ声が聞こえたのでそちらを向く。
「Aすげえな!お前太刀川さんから一本とったじゃん!」
「一本ですけど」
私の名前を呼んだのは出水で少し後ろには米屋もいた。二人にもランク戦見られてたのかと思うと恥ずかしい。
「いやA、太刀川さんから一本とれるって凄いから。それにオレらみたいに昔からお前の事知ってるやつはともかく、知らないやつはB級のやつが太刀川さんに一本とったって話になるぜ?」
米屋の言った言葉に私は、ただただめんどくさくなりそうだな…という感想しか持てなかった。
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竜胆(プロフ) - 飛鳥さん» すみません！かなり遅くなってしまいました……かなり今更ですがご感想ありがとうございます！いつも読んでいただきありがとうございました！面白いと感じていただけて幸いです (2016年7月30日 22時) (
レス) id: 65ca44ab2c (このIDを非表示/違反報告)
飛鳥(プロフ) - 初めまして！飛鳥です。 小説いつも読ませてもらってます！！ すごく面白いです！ 更新頑張ってください。 (2016年4月11日 21時) (レス) id: a12d33444b (このIDを非表示/違反報告)
竜胆 - つくのみさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけてとても嬉しいです！これからも頑張りますのでよろしくお願いします！！ (2016年4月11日 21時) (レス) id: 12f6a89aad (このIDを非表示/違反報告)
つくのみ(プロフ) - 迅さああああああああああああああああああん!!!!!あああああああああああ!!!!!!!ってなりました。迅さん美味しいです。あと犬飼と二宮と弾バカと槍バカとっていうか皆美味しいです。ありがとうございます。こういう夢主めっちゃ好きです。 (2016年4月10日 21時) (レス) id: c7b49af549 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：竜胆 | 作成日時：2016年3月24日 13時
