愛をくれた人。２

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「A、好きだよ」





腕枕した渉が私のおでこにキスをする。





「私も」





幸せだったさっきの出来事を思い出すと





恥ずかしさがこみ上げてきて足をバタバタさせた。






「なに？」






「ううんっ、何でもない」






私の大きな身体に抱きついて目を閉じた。








「おはよ」





「・・・おはよ」






眠い目を擦りながら時計に目をやると





朝の５時。






「一緒に行くだろ？」





「えっ、でもばれちゃうんじゃない？」





「別に構わないけど。」






シャワー浴びて化粧して、





最後に髪の毛を整えたら





２人で渉の車に。






「だるいな、今から仕事」






「ね、頑張ろうね」






渉の大きなあくびが私に移る。





会社につくと、隣の車の運転席に藤ヶ谷さんの姿。






「おはようございます」






藤ヶ谷さんに頭を下げると、笑顔で車から降りる藤ヶ谷さん。






「何〜？！朝からラブラブ出勤？」






「いえっ、へへ」






少し会話をして、これから直で営業に行くという藤ヶ谷さんにエールを送り





渉と会社内へ入る。







「あれっ！！」






大きな声で、私達の前に現れた二階堂君。






「先におはようございますだろ」






「あっ、すいません、はい！おはようございます」






渉に深々と頭を下げて、顔をあげた途端






「２人って仲いいんですか？一緒にくるなんて」






「お前には関係ないだろ。エレベーター来たぞ」






早く乗り込め、と言わんばかりの圧に






走ってエレベーターに乗る二階堂君。

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