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ここまで来れば、もはや触手によるルフの吸収も間に合わないだろう。
紅明の張り巡らせた転送陣の中に飛び込めば、考え無しでも彼が攻撃しやすい位置へと転送してくれる。
枠内から次々と繰り出される攻撃は、まるで点と点を結ぶ星座のようだった。
「す、すげぇ……」
「勇ましいだろう？ 俺の弟、妹たちは。
お前も腕を出せ。『
骨や筋肉が露出し、乾き始めたどろどろの血糊に塗れていたアリババの腕は、一瞬にして元の正常な状態へと回復した。
『金属器』使いが六人もいるって凄いことなんだ、とアリババは痛感する。しかも目の前の紅炎など、一人で三つも持っているのだ。こんなの、シンドバッドや
ふと、頭数を数えていて、足りない一人に気がつく。今この場にいる練家の金属器使いは五人しかいない。
「白龍、白龍は来ないんですか！？」
「……さあな。あいつが俺の命令に従うかどうか。
他人を気にしている場合ではないだろう？ 俺たちも行くぞ！」
「は、はい！」
多方向から休みなく撃ち続けられる攻撃の嵐。だが、戦況は決して芳しくない。誰も彼もが極大魔法を撃った直後で、もう魔力も尽きる寸前だった。目や口から血が垂れる。水から魔力を集められる紅玉も、連続でそんなことをしていては体力が尽きるのが先だ。
「まだ、まだだ……あいつが回復する前にっ！！」
だがここで攻撃の手を休めては、折角ここまで追いつめた意味がない。たとえ命を落とすことになっても、こいつだけは此処で息の根を止めなければ────
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作者名：名無しさん | 作成日時：2019年7月9日 0時
