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健彦がだん、と左足で一歩踏み込む。そして右足を軸にして、その手に持つ得物を薙いだ。ただの棒切れがその瞬間には意志を持った凶器にも思える。ひゅんと風を斬る音はなぎさの耳にまで届いた。
横薙ぎの
交差する二つの棒。二人の短い呼吸。
健彦の一撃を受け止めた棒はまるで弓のようにしなる。自分より一回りも大きい男の打撃を、あの少女は軽々とその両腕で受け止めた。
琥珀はまだ攻撃の体勢には入らないようだった。健彦の打撃の威力を利用しながら後ろに飛び退く。そこで体勢も呼吸のひとつも崩さない。
健彦もまだそれで終わらせる気は全くなかった。横一直線に薙いだ勢いを殺さないまま縦に構える。それと同時に一歩、二歩と前に踏み出して、琥珀の脳天目がけて振り下ろす。彼女はそれを半身捻るだけでやり過ごし、さらに振り下ろされ地面を叩いた健彦の武器を自らの得物で天井に向かって振り上げた。
かん、と乾いた音。健彦の手から武器が離れることは叶わなかったが、今彼の胴正面はがら空きだ。さらに体勢を崩しかけている。
もちろん健彦もそんな隙を一秒として持たせるつもりは微塵もなかった。
だが琥珀はその一瞬でさえも、見逃さない。
「一本」
凜と静かに呟く。固い綿で包まれた棒の先端は、健彦の肩口にぴたりとついていた。
その二人の動きを、なぎさはただ黙って見つめていた。動きを目で追うだけで精一杯で、呼吸すら忘れていた。
彼女が魔法少女として槍や剣を振るうことはあれど、魔力の通っていない素の武器で激しい手合わせをするところを見るのは初めてだった。
────だが、自分とあまり歳の変わらない彼女が、一体どこで武術の修練を積んだというのだろうか。
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名無しさん(プロフ) - 恋葉さん» ボードのほうに書き込ませて頂きました。ご確認をお願い致します。 (2019年12月7日 1時) (
レス) id: 8c887b66b4 (このIDを非表示/違反報告)
恋葉(プロフ) - こちらこそ、返信が遅くなってしまい、すみません…。 そこまでで大丈夫です！箇条書きで私以外の人も見ることができるのなら是非、箇条書きでお願いしたいです。私はこの作品を作る作者様が本当に素晴らしいと思います。この話をいつまでも応援させていただきますね！ (2019年12月6日 13時) (レス) id: 18327d4b2f (このIDを非表示/違反報告)
名無しさん(プロフ) - →箇条書きなどで簡潔に纏める程度、そして恋葉さんのボードに書き込む形でもよろしければ、是非書かせて頂ければと思います。 (2019年12月4日 18時) (レス) id: 8c887b66b4 (このIDを非表示/違反報告)
名無しさん(プロフ) - →ここまでの話というのは15.5まででよろしいでしょうか？ 後日、夢主がこうなった経緯の何から何までを作中のキャラクターに説明させる予定なので、あまり細かい描写はお約束できませんが…→ (2019年12月4日 18時) (レス) id: 8c887b66b4 (このIDを非表示/違反報告)
名無しさん(プロフ) - 恋葉さん» 恋葉さん、はじめまして。コメントありがとうございます。それから、返信がとても遅くなってしまい申し訳ありません。 理解力が長けていないなんて、そのようなことはありません。自分でもすごく分かりづらい話を書いているなあと毎日思っています。→ (2019年12月4日 18時) (レス) id: 8c887b66b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名無しさん | 作成日時：2019年3月11日 18時
