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今すぐ殺されるというわけではないにしろ、命を狙われているというのに琥珀は呑気にそう言った。
紅炎は彼女にどこか、何か言葉に言い表せないような違和感を抱いていた。だがそれも気のせいだろうとかぶりを振って忘れる。
琥珀は、こういう人間だ。
◇
翌日。
昨晩紅覇がマグノシュタットから戻り、正式な葬儀は本日執り行われることとなった。
琥珀は借り物の喪服へ袖を通す。そもそもこのタイミングで煌へ来るつもりなど毛頭なかったのだから、喪服になるようなものなど持ち合わせていなかった。
◇
長い長い廊下を歩く。
先頭には紅炎、その後ろに紅明と紅覇が並び、彼らについて行くように皇女たち、と並んでいる。そのさらに後ろには白瑛、白龍。そして最後の最後では琥珀がつまらなそうにあくびを噛み殺して、のろのろと足を進めていた。
「……父上も」
「え？」
白瑛が静かに口を開き、白龍が聞き返す。琥珀もそれを他人事のように聞いていた。
「先帝も、紅炎殿と同じようなことを仰っていた……分断され、争い滅びようとしていた天華(極東平原)の民を救うため、三国の統一を、と。
父上は苛烈すぎて、敗残兵に殺されてしまったけれど。紅炎殿ならば……」
尊敬の意を込め、白瑛は紅炎の背中を見つめる。
白龍はそんな彼女を冷たい視線で眺めていた。
「姉上、後でお話があります。この謁見が終わったら……」
白瑛が聞き返そうとしたその時、目の前の重々しい扉は軋みをあげて開かれた。
奥には────おそらく、あれが、練 紅徳。
肌は一面水脹れのようなものに覆われている。あれは最早人と言えるのだろうか。
かろうじて頭や胴体、手足の区別がつくといった程度。顔には白い布がかけられ、体には包帯が巻かれていた。さらにその上に呪符のようなものが貼り付けられているのが見える。
女は膨れ上がったそれの手を顔色ひとつ変えずに自らの掌で支えていた。
煌帝国、皇后──練 玉艶。
「おかえりなさい、愛する息子たちよ……」
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名無しさん(プロフ) - 恋葉さん» ボードのほうに書き込ませて頂きました。ご確認をお願い致します。 (2019年12月7日 1時) (
レス) id: 8c887b66b4 (このIDを非表示/違反報告)
恋葉(プロフ) - こちらこそ、返信が遅くなってしまい、すみません…。 そこまでで大丈夫です！箇条書きで私以外の人も見ることができるのなら是非、箇条書きでお願いしたいです。私はこの作品を作る作者様が本当に素晴らしいと思います。この話をいつまでも応援させていただきますね！ (2019年12月6日 13時) (レス) id: 18327d4b2f (このIDを非表示/違反報告)
名無しさん(プロフ) - →箇条書きなどで簡潔に纏める程度、そして恋葉さんのボードに書き込む形でもよろしければ、是非書かせて頂ければと思います。 (2019年12月4日 18時) (レス) id: 8c887b66b4 (このIDを非表示/違反報告)
名無しさん(プロフ) - →ここまでの話というのは15.5まででよろしいでしょうか？ 後日、夢主がこうなった経緯の何から何までを作中のキャラクターに説明させる予定なので、あまり細かい描写はお約束できませんが…→ (2019年12月4日 18時) (レス) id: 8c887b66b4 (このIDを非表示/違反報告)
名無しさん(プロフ) - 恋葉さん» 恋葉さん、はじめまして。コメントありがとうございます。それから、返信がとても遅くなってしまい申し訳ありません。 理解力が長けていないなんて、そのようなことはありません。自分でもすごく分かりづらい話を書いているなあと毎日思っています。→ (2019年12月4日 18時) (レス) id: 8c887b66b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名無しさん | 作成日時：2019年3月11日 18時
