第＊＊夜 無知 ページ11
「でも、琥珀さんってなんだか前より笑うようになりましたよね？」
酒を
今日の夕餉は昼頃に負けず、いや、その数倍豪華だった。七海曰くそのときは材料が用意できなかった(それでも十分だとなぎさは思っていたが)らしい。そしてちゃんと準備できた、というのが先程の夕餉だ。
まず目の前に置かれたお造りになぎさは目を丸くした。
木製の船に盛られた刺身なんぞ、テレビでしか見たことがない。しかもその先頭に置かれた鯛はぎょろりとなぎさを睨んでいた。
その気迫、さらにぬめぬめとした魚の生首というビジュアル。手をつけるのを少し躊躇ったが、新鮮な魚はこれまでにないほど美味で、結果は完食。
その他にも覚え切れないほどの料理が次々と運ばれ、琥珀となぎさは全て胃へと仕舞い込んだ。そしてその膨れた腹を癒すように食後の茶を楽しんでいた……というところだ。
だが、今この大広間に琥珀はいない。酒を豪快に呷っている健彦やその部下たちだけだ。琥珀は健彦たちの勧める酒も断り、食事を済ませた後すぐに「鍛冶屋に様子を見に行く」と文字通り飛んで行ってしまった。
予期せず一人になってしまい、酒の香りと騒ぎ声に囲まれながら、さてどうしようかと思案していたそのとき。健彦と話していた七海がそんなことを口にしたのだ。彼女の言葉にどこか引っ掛かるところを感じたなぎさは膝だけで彼女のそばへと移動し、おずおずと声を出す。
「……えっと、七海……お姉さん。それってどういうことなのですか？」
「え？ どういうことも何も……うーん、何て言えばいいんでしょうかねえ。前に会った時よりもちょっと雰囲気変わったっていうか、吹っ切れた、とか憑き物が取れた、みたいな？」
あまりにも要領を得ない言い方だ。なぎさはその言葉の意味を噛み砕くも、どうも自分の中では納得がいかない。そこに健彦が酒を呷りながら口を挟んでくる。
「確か最初に鬼倭に来たときが三年ぐらい昔じゃったか。あん時はいっつも仏頂面で無愛想なやつだっだぜよ。それからは何度か押し掛けてはすぐに帰るの繰り返しやったな。まったく忙しいやつぜよ」
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名無しさん(プロフ) - 恋葉さん» ボードのほうに書き込ませて頂きました。ご確認をお願い致します。 (2019年12月7日 1時) (
レス) id: 8c887b66b4 (このIDを非表示/違反報告)
恋葉(プロフ) - こちらこそ、返信が遅くなってしまい、すみません…。 そこまでで大丈夫です！箇条書きで私以外の人も見ることができるのなら是非、箇条書きでお願いしたいです。私はこの作品を作る作者様が本当に素晴らしいと思います。この話をいつまでも応援させていただきますね！ (2019年12月6日 13時) (レス) id: 18327d4b2f (このIDを非表示/違反報告)
名無しさん(プロフ) - →箇条書きなどで簡潔に纏める程度、そして恋葉さんのボードに書き込む形でもよろしければ、是非書かせて頂ければと思います。 (2019年12月4日 18時) (レス) id: 8c887b66b4 (このIDを非表示/違反報告)
名無しさん(プロフ) - →ここまでの話というのは15.5まででよろしいでしょうか？ 後日、夢主がこうなった経緯の何から何までを作中のキャラクターに説明させる予定なので、あまり細かい描写はお約束できませんが…→ (2019年12月4日 18時) (レス) id: 8c887b66b4 (このIDを非表示/違反報告)
名無しさん(プロフ) - 恋葉さん» 恋葉さん、はじめまして。コメントありがとうございます。それから、返信がとても遅くなってしまい申し訳ありません。 理解力が長けていないなんて、そのようなことはありません。自分でもすごく分かりづらい話を書いているなあと毎日思っています。→ (2019年12月4日 18時) (レス) id: 8c887b66b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名無しさん | 作成日時：2019年3月11日 18時
