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考え事をしていると、アリババに声をかけられた。白龍はすぐに人のいい笑顔を張り付ける。
「いえ、なんでもありません」
◇
「村長の家に着いたよ！『迷宮』に行くには、村長の許可がいるからね！」
村長の家は歩いてすぐだった。さっさと許可を貰い『迷宮』に向かおう、と思っていたのだが。
「ダメじゃ！」
「えっ！？」
すぐにこれだった。あまりの返事の早さに、六人は揃って素っ頓狂な声をあげた。村長は咳き込みながら話を続ける。勿論トラン語なのでサブマドが翻訳して伝えている。
「『『迷宮』に行ってはダメじゃ。あれは魔の口、危険すぎる！』と、言っています」
すかさずアリババが反論した。
「だ、大丈夫です、俺たちすでに『迷宮』を攻略したことがあるんです！」
それをサブマドが村長に伝える。村長は少し考えてから返事をした。
「『他の『迷宮』とはワケが違うのじゃ。『第61迷宮ザガン』はな……
攻略者を喰らう。『迷宮』に近づく者を、自ら引きずり込んでしまうのじゃ！』」
「『迷宮』が攻略者を勝手に引きずり込む！？そんなの聞いた事ないぞ」
「『村の者も、もう何人も『ザガン』に食われたまま一人も帰らん。ゆえに、あそこへは誰も行ってはならんと掟を作ったのじゃ！』」
そこで、村長の後ろに控えていた男性が話しかけた。年齢から見て村の立場はかなり上だろう。『シンドバッド王』の頼みだと彼が言えば、村長は少し考え込む。その後もしばらく数人で話し合っていた。
アリババたちはハラハラとしながら見守っていた。そして、
「『わかった、許可しよう！』」
「よかった！」
ほっ、と胸をなで下ろす。
「『ただし、行くならこの子らの船の案内で行っとくれ。わしの孫たちじゃ。岩礁の小舟の扱いに長けておる』」
そう言って右手をあげる。その先には青年が二人と、彼らに比べてまだ幼い少女が一人。少女はアリババ一行、特に白龍を値踏みするように見つめていた。
アリババは特に気にも留めず、村長の手を握る。
「十分です！そんな厚意まで、ありがとうございます」
「『いいんじゃよ。お主らは、”あの”シンドバッド王の客人じゃからのう』」
◇
市場に出る。小さく静かな島だと思っていたが、外から来る商人などで驚く程賑わっていた。島の市場が賑わっているのはシンドバッドのおかげだと村長は言う。
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名無しさん(プロフ) - みぞれ@絵描き同盟さん» いつもありがとうございます！！ザガンの中では目立ったことはしないかもしれないんですけどザガン出た直後(だいぶ先)に何かしら一悶着ありそうです (2018年9月17日 21時) (
レス) id: 8c887b66b4 (このIDを非表示/違反報告)
みぞれ@絵描き同盟(プロフ) - 続編おめでとうございます！ザガン編での琥珀姉さんとなぎさちゃんの活躍を期待しておりまする...！ (2018年9月17日 17時) (レス) id: 423ba97ef6 (このIDを非表示/違反報告)
名無し(プロフ) - 琥珀ちゃんと何方かの恋模様なども見てみたいですし、原作を壊したくないのは分かりますが、琥珀ちゃんを出してくださいお願いしますあのこ大好きなんです。大分長々しい文章になってしまいました。図々しくてすみません。これからも楽しみにしてます。 (2018年9月16日 18時) (レス) id: d5d94731ec (このIDを非表示/違反報告)
名無し(プロフ) - 琥珀ちゃんが出てきたときはいつも感情が昂って、すごく楽しく読ませて頂いてます。私はマギを読んだので同じ場面を読んでもあまり面白みはないのですが……少しくらいオリジナルテイストが入ってもいいんじゃないでしょうか。 (2018年9月16日 18時) (レス) id: d5d94731ec (このIDを非表示/違反報告)
名無し(プロフ) - はじめまして。一週間ほど前から一気に読ませていただきました。すごく面白くて想像しやすい文章で、もっと伸びていい作品なんじゃないかと思います。ただ、少し残念なのは琥珀ちゃんの文章が少ないこと。 (2018年9月16日 18時) (レス) id: d5d94731ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名無しさん | 作成日時：2018年9月15日 22時
