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ここ.......だよね?
メモに書かれてた住所をスマホのマップで表示させて、最寄りの駅から徒歩数分
辿り着いたのは、"喫茶ポアロ"
.......すごい閉店間際っぽいけど、入っていいのかな.......
っていうか、あの人は?
ここに来るの?
何度も見直す手元のメモ
......私、騙されてないよね......
確かによく考えれば偽名がある警察官もおかしい
バレちゃいけないってだってどういう意味?
そう考えたら怖くなって来ちゃって、やっぱり帰
「わっ!」
安「どうぞ」
「え、あ.........は、はい」
ろうとした途端、カランカランって音を立てて開いた扉
出迎えてくれたのは確かにあの人
メモとスマホをポケットにしまって、緊張しながら追いかけて入った店内
"お菓子も作れる"って.......カフェの事だったんだ
でもこういう飲食店って、もしお客さんで知ってる人が来ちゃったら
梓「あ!Aさん?」
「え、えっと.........」
安「AAさんです。アルバイトの件でマスターには伝えてあるのですが.........」
梓「はい!聞いてますよ!主に閉店後に仕込みのお手伝いをされるんですよね?」
そ、そうなんだ
仕込みの手伝い........
梓「榎本梓です、分からないことがあったら何でも聞いてくださいね!」
「は、はい、よろしくお願いします........」
梓「じゃあ後はお任せしていいですか?私この後兄と予定があって.......」
安「大丈夫ですよ、お疲れ様でした」
梓「ありがとうございます!閉店の札だけめくっておきますね!」
18時
ガラスの向こう側はもう街灯が灯ってる
学校で自習してるはずの私が、
梓「お疲れ様でしたー!」
またカランカラン開いて閉まった扉のこちら側で、
降「道は大丈夫だったか?」
「っ、あ、はい........」
降「敬語じゃなくてもいい、楽にしてくれて構わない」
「うぁっ..........」
変な声出してる
降「エプロンを持ってくるから、まずは荷物を適当な場所に置いて待っててくれ」
「うぇ......あ、........はい」
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作者名:∂ | 作成日時:2022年9月4日 19時