5 不穏 ページ5
安「何がどうダメなんですか?」
「えっと......だから.......じ、実は私死神だって言われてて!関わった人の多くが死んじゃってるんです!だからあまり近付かない方がいいと思います!」
安「僕が言うのも何ですが、死にかけたのはあなたの方ですよ」
「あっ......まぁ.......」
片手でも食べれるおにぎりとか、サンドイッチとか
そういうやつにしてくれれば良いのになんて贅沢な事思ってたけど、スープを一口ずつ口に運んでくれる安室さんがさっき答えをくれた
事故で内臓を大きく傷付けちゃって、その手術もしたから固形物を食べられないんだそう
まぁそんな事はどうでも良くて
何とかしてこの人を遠ざけたい
外人さんみたいな金髪に色黒の肌で、かなり若そうなこの男の人を
組織の事に巻き込まないように
でも
安「これも僕が言うべき事じゃありませんが、Aさんは今不自由な身です。そのベッドから自分で降りる事も出来なければ、こうして食事も手助けが必要となります。何も迷惑だと考えずに周りの人間を頼って下さい」
「......そう......いうわけじゃ......」
安室さんが言いたい事も分かる
こんな状況で近付かないでなんて言ったら、助けを拒否してるんだと思われて当然
それに、いくら私が飛び出したとは言っても、事故った運転手だったんだし何かしら償いたいのもごく自然
でもそうじゃない
命を狙われてるとは言えない
そしたら警察に通報しよう、とか
余計に変な心配をさせちゃうかも
「あ、.......ん.......ありがとうございます.......」
啄むように咥えて抜かれるスプーン
飲み込む美味しいとは言えないスープ
安「.......もし気になるようでしたら、知り合いの女性の方にお願いして日常生活のお手つだ
「っ、ダメです!......あいや、その、ほら私死神なんで!私と出会う人は一人でも少ない方がいいんです!」
安「な、なるほど......ヨーグルトも食べられそうですか?」
せっかくわざわざお見舞いに来てくれてる人の前
気にしないで欲しいのもあって、痛くても気持ち悪くても元気に振る舞いたくて
スプーンを片手に携帯を取り出した様子を見つめつつ
「食べま..............、え.......?」
"す"で終わるはずだった答えが濁る
色黒な手元から発せられた機械音
それはどんな麻酔よりも全身の痛みを忘れさせてくれた
「っ........」
バ「童謡の七つの子、に聞こえましたか?」
じっと絡む視線が
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ポニー - 怖い安室さんが大好きです!続き楽しみにしてます! (6月16日 22時) (レス) id: ff115e8795 (このIDを非表示/違反報告)
ユピナ(プロフ) - 読んでいるこっちまでドキドキしてきます、、!あまり怖いバーボンのお話に出会わなかったのですが夢主ちゃんと降谷さんのやり取りが面白くて本作品が大好きです!これからも応援してます(p*・ω・)p (2022年12月6日 22時) (レス) @page36 id: 85655890c9 (このIDを非表示/違反報告)
あ5 - 表現がすごく好きでドキドキ感がすごく伝わってきて面白いです‼︎更新楽しみにしてます(^○^) (2022年11月2日 22時) (レス) @page38 id: b2be5c4b6e (このIDを非表示/違反報告)
セイカ - 安室さんが怖いのは予想外だったけど、次回作楽しみにしています!頑張ってください! (2022年10月12日 17時) (レス) @page38 id: bb7bb5003e (このIDを非表示/違反報告)
彩豊(プロフ) - こんにちは!安室さんの怖い姿にドキドキしながらも楽しく読ませていただきました(*^^*)控えめに言って凄く好みです╰(*´︶`*)╯♡続きを心から待っています! (2022年10月11日 15時) (レス) @page38 id: 72022c3b56 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:∂ | 作成日時:2022年8月3日 2時