黒い車から逃げて白い車に轢かれたら【降谷零/安室透】

33 嵐の前の静けさ ページ33

コ「こっちが同級生の灰原で、」

哀「...........」

阿「阿笠じゃ」

「よ、よろしくお願いします.........」

コ「それからあの人は、安室さんから何か言われてるかもしれないけど安心して。僕達は皆Aお姉さんの味方だから」





"何か言われてるかもしれない"って、何でこの子が知ってるんだろう

そもそも大人が二人もいて進行役がこの子なのも違和感があるし、同級生の女の子はなんでここに？





コ「じゃあ隠してもしょうがないから単刀直入に聞くんだけど、ジンって

「っ、

コ「知ってるよね」

「........え.........？」

コ「もちろんお酒の事じゃなくてね。まずは、組織でAさんが顔を知ってる人を全員教えて欲しいんだ。ジン以外に会った事ある人はいる？」

「.........っ........ぇ........」

沖「どうぞ、おかわりも気兼ねなく言って下さい」





目の前に置かれたのは紅茶とクッキー

その赤茶の水面に映る自分の顔は強張ってる



予想してなかった異常事態に頭で警鐘が鳴り響く





コ「あ、それともちろんバーボン以外に」







・






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べ「ジンはブチギレ寸前よ」

バ「ブチギレだなんて、あなたもそんな若者言葉を使うんですね」

べ「誰が若くないって言ったのよ」





あの家に置いて来た少女
"大丈夫だろう"と自分に言い聞かせるものの、拭いきれない心配事

彼女のストレス面と、"奴"の事と


ベルモットの事も





べ「いつまで独り占めしてるつもり？」

バ「さあ。少なくとも満足するまで、ですかね」

べ「........呑気なものね。あなたが死んでもおかしくないのよ」





.......事実、この後危惧していた事が起きてしまうんだが
この仕事漬けの毎日で初めて、人間一人を守る事の難しさを思い知った


要人には一般的に四方を守れるようにSPが複数人配属される

それを、彼女にはある程度の自由を保障した上で一人で、
となると想像に難しくない





バ「そのままお返ししますよ」

べ「私はそんなつもり無いけど」

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