黒い車から逃げて白い車に轢かれたら【降谷零/安室透】

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もうだいぶ固形の物は食べれるようになった


あれからも毎日学校が終わる前に夜食べたい物を送らなきゃいけなくて、その都度正解を当てなきゃいけない

昨日と同じでいいとか
お弁当と同じでいいとか

何とか凌いできたけど.......メッセージで送った通りの物が夜出た事がない

その度に間違えたんじゃないかって心配になって.......食べていいのか不安で.......





店「お待たせ致しましたー、取り分け用のお皿は2枚で宜しかったですか？」

安「はい、ありがとうございます」





これまで出されたのは煮物とか、具がメインの汁物類
スーパーで買って来た既製品じゃなくて、わざわざ作ってくれてる

安室さんが料理中、ペットの犬がいつもその足元をウロウロしてるのを見ながら
私はただ静かに蘭ちゃんとかがしてくれてる板書のコピーを





安「この後はまず洋服を買いに行こうと思ってます。これまで気に入っていたお店はありますか？」

「.......特には......無いです.......」

安「ではゆっくり周ってみましょうか。気になるショップがあれば遠慮なく言って下さい」





そう言いながら、フォークとナイフで手慣れたようにパンケーキを切り分けて行く安室さん

どうしてこんな事してるんだろう
どうして殺さないんだろう
何がしたいんだろう
こうしてるのは、この人にとって何の意味があるんだろう

考えるだけ無駄な事ばかり、どうしても止められない

死にたくない
死にたくない........






安「どうぞ」





コトっと目の前に置かれた取り皿には丸いパンケーキ、じゃなくて一口サイズに小分けにカットされたパンケーキ

どんな気遣いも裏があるような気しかしないの


フォークを摘むように持って、"食べなきゃいけない"パンケーキに差し込んで





「...............」

安「やっぱり、スイーツかなりお好きなんですね」

「ん.......ぇ.......？」

安「反応で分かりますよ。明らかに顔色が良くなりますから」

「...........」

安「あ、すみません。邪魔しちゃいましたね、どうぞ食べて下さい」





........本当なのか嘘なのか分からない

甘党だけど顔に出す余裕なんて無いし、組織の人ならそれくらい簡単に調べられると思うし.......

信用出来ない
信じちゃいけない

井の中の蛙な私は、ただ黙って従うしかない.......





安「気に入ったのなら家でも作ってみましょうか、一緒に」

「っ..........はい......」

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