1 衝突事故 ページ1
それは、いつもとは違う夜だった
降「クソっ.......」
赤信号に引っ掛かるだけでも苛立ちが増し、愛車のハンドルを握る手元を見つめているようで脳内に映し出されるのは工藤邸での出来事
赤井......、秀一.......!
工藤邸に居候している大学院生、沖矢昴が奴の正体だと踏んだのに
結果は.......
降「はぁ........」
その場では上手くやり通した
自分で蒔いた種
上司として部下達に指示を出しながら、状況判断とこれからの行動について考え、
それと同時に沸々と湧き上がる憎悪
"彼の事は今でも悪かったと思っている"
電話越しに聞いた声とセリフが鮮明に思い起こされる今、風見らからの諭しで帰宅している道中だ
週末でもない深夜の大通り
人はまばら、と言うより全く居なく、対向車線を行く車とすれ違うこともほとんど無い
だからだろうか
自分を止める以外に役目を果たしていない信号にすら嫌気が差してしまう
そして青に変わったと同時にまた踏み込むアクセル
こんな日だからこそ眠れる気はしないが、こんな日だからこそ少しくらい横になりたい
次に太陽が昇った時にはまたいつもと変わらぬ、いくつもの顔を使い分ける日常が始まるんだ
だからせめて今夜は
降「..............っ!?!?」
なんて願ってしまったのがいけないのか
降「はっ.........!」
反射的に押し込んだブレーキの嫌な音が車体から響いて、
確かに感じた鈍くぶつかる衝撃と、
その直前ヘッドライトに照らされた人間の顔
降「おい!大丈夫か!?聞こえるか!?」
慌てて運転席から飛び出し、
尚もヘッドライトが照らすアスファルトの地面の上に横たわる"僕がたった今轢いてしまった少女"に駆け寄るも
「......逃げ......てくだ.......」
息絶え絶えの重体で、血の気が引いていく思いだった
すぐに救急の要請と公安部への協力を煽ろうと、救命措置へ取り掛かりながらスマホを手にした時
降「っ........」
「逃げ.......ぅっ.......」
強く聞き覚えのある音が、静かな夜の通りに徐々に大きく........
.......この独特のエンジン音
分からないはずがない
自分の命に関わるこの音
ポルシェ356A
ジンの
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ポニー - 怖い安室さんが大好きです!続き楽しみにしてます! (6月16日 22時) (レス) id: ff115e8795 (このIDを非表示/違反報告)
ユピナ(プロフ) - 読んでいるこっちまでドキドキしてきます、、!あまり怖いバーボンのお話に出会わなかったのですが夢主ちゃんと降谷さんのやり取りが面白くて本作品が大好きです!これからも応援してます(p*・ω・)p (2022年12月6日 22時) (レス) @page36 id: 85655890c9 (このIDを非表示/違反報告)
あ5 - 表現がすごく好きでドキドキ感がすごく伝わってきて面白いです‼︎更新楽しみにしてます(^○^) (2022年11月2日 22時) (レス) @page38 id: b2be5c4b6e (このIDを非表示/違反報告)
セイカ - 安室さんが怖いのは予想外だったけど、次回作楽しみにしています!頑張ってください! (2022年10月12日 17時) (レス) @page38 id: bb7bb5003e (このIDを非表示/違反報告)
彩豊(プロフ) - こんにちは!安室さんの怖い姿にドキドキしながらも楽しく読ませていただきました(*^^*)控えめに言って凄く好みです╰(*´︶`*)╯♡続きを心から待っています! (2022年10月11日 15時) (レス) @page38 id: 72022c3b56 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:∂ | 作成日時:2022年8月3日 2時