共犯者に恋をしてはいけません9【安室透/降谷零】

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降「どうするんだ？このまま息子を無視し続けるのか？」

「.......うるさい」




そう
こうなった以上、この子の設定は私の子じゃない
変に馴れ馴れしくしたらおかしく思われる

いくら学生の時によく一緒に居たからって、もう別の女と既婚の子供と仲良くするのは
もはやおかしいどころか気色悪いでしょ？


だけど指輪は外せないまま

嬉しいから外したくない
バレたくないから外したい

そんな矛盾にうずうずして





梓「......あれ？もしかして安室さん！？」

安「あ、梓さん、お久しぶりです」





わざわざ椅子も用意してもらったのに、パパの膝の上で大人しく座る我が子を見守る





梓「指輪にお子さんって.......！？えー！いつの間に！！」

安「お伝え出来ずに申し訳ありません」

梓「いえそんな！いいですね幸せそうで！奥様はどんな方なんですか？」





......来るべきじゃなかったかな......
透くんさえ楽しければそれで.......

いいんだけど......




女「あれ！？安室さん！？ウソ！？ちょー久しぶり！」

女「えー！ヤバ！！」

女「子持ち！？結婚したんですか！？」

女「かわいー！」




集まって来たのは当時JKだった"安室さんファン"
こうなるとは思ってたし、今更気にしてるわけじゃない


でも
本当に誰も





梓「Aちゃんも久しぶり！警察官になったって蘭ちゃん達から聞いたよ！」

「あ.......はい」





誰も相手が私だとは思わない.......

この会場まで一緒に来たのに
もういい加減手間とお金の節約で洗濯物も一緒にして、ソープ類も共有してるのに
隠してるのが悪いんだけどペアリングもしてるのに


気付いて欲しいのか嫌なのか決められない自分が嫌になる





女「え！？その日に結婚！？」

女「付き合ってもないのに！？一目惚れしちゃったんですか！？」

安「そうですね、とても素敵な方なので思い切って」

女「ええ！！奥さんめっちゃ気になる！ちょー羨ましい！」





あははってお気楽そうに笑う金髪に、今ならブラックコーヒーでも焼酎でも飲めそうな気分





服『あー、あー......んん、全員自分の席つけ！』

和『なっ！ちょっと平次！』





スピーカーから聞こえて来たそんな声に興味も湧かない私はきっと場違い





子「ぁー、ぅあー！」

「っ、ダメダメ！ママは今忙しいからパパと遊んでね！」





金髪の腕からこっちに来ようとする息子に、そう小声で周りに聞こえないように




子「ぅー......」

降「はぁ......全く」

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