共犯者に恋をしてはいけません9【安室透/降谷零】

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「.......ありがと」

降「どういたしまして」




意外と重い赤ちゃんを腕に
キョロキョロと動かす大きな瞳が愛しくて




「......引いたでしょ」

降「何に？」

「私はギャーギャー叫ぶし、アソコから人間の頭出て来るし、キモかったでしょ」

降「そんなわけないだろ。あれでアウトだったらとっくに転職してる」





相変わらず周りの片付けに勤しむよく気が利く金髪

タオルとかティッシュ、水や食べ物の必要な物は近くに
どうでもいい書類は整理して別の場所に





「皆言ってたよ、子供産んだら女として見れなくなるって。別に最初からそう見てないとは思うけどさ、あんたはモテるんだし、まだそこまで老けてないし......だから

降「だからちゃんと好きな女を探して来いって話か？もう12回は聞いた」





なんでそんなに良くしてくれるのか、5年近く経つ今も分からない
分からないけど




「私はもう充分なの。諦めてた人生を過ごせてるだけで充分だから。もういい加減時間無駄にしないであんたはあんたで幸せに

降「そんな事言ってると、いくらお利口な息子でも大声で泣き出すぞ」

「ちが、私は本気で

子「ぅ.....ぁ......ぉぎゃあああ！！」

「え、ああっ、大丈夫！大丈夫だからね！お腹空いちゃった？」





ってお人好しみたいな事言いながら、実はただ否定して側にいて欲しいとか
こんなメンヘラママ嫌だよね......

でもこう好き勝手させてくれる金髪も、本当に




神なんていないのは分かってる

いたとしてもこの子が生まれて来てくれた事に力をもう使っちゃったかもしれないけど

一つだけ
もう一つだけ願いを叶えてくれるなら
この二人と、三人でずっと一緒にいたい







・






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男「良かったのか？育休取らなくて」

「はい、お気遣いありがとうございまず」

男「いやこっちは有難いけどさ、旦那さん仕事忙しいって言ってなかった？」

「大丈夫です、もし厳しくなったらまた相談してもいいですか？」

男「もちろん！まぁ無理すんなよ」




職場には詳しい話はしてない

結婚の報告も産休取得の時までしなかったし、女同僚達にもちゃんとキモい印象を植え付けてある

"オッサンとデキ婚"

まぁそんなに間違ってないでしょ？
変に興味持たれたくないから、パパ活疑惑も敢えて否定してない
だから子供の写真も見せ




降「ほら、ママだよ」

子「ぅ、あー！」




てない




「........は？」

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