共犯者に恋をしてはいけません9【安室透/降谷零】

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降「本当に平気か？一人で」

「無理って言ってもどうにもならないでしょ」




夫、子供の父親だとしても、面会時間以外の寝泊まりは禁止されてる病院

でも計画分娩だから出産の時間もほとんど決まりきってて、その立ち会いだけは出来るらしい


怖いような
楽しみなような

自分がママになれるなんて、5年前には夢にも思ってなかった




降「今日は寝ずに待ってるから、何かあったらすぐに連絡しろ」

「私じゃなくてメガネから来るかもよ。事件ですーとかって」

降「お前が思ってる以上にあいつらはお産を心配してくれてる。ここに駆け付けてくる事はあっても、呼び出してはくれないさ」

「.....あっそう」




入院用に持って来た荷物を整理してくれてる"パパ"を見ながら、ちょうどいいから苗字を重ねた日から今までを振り返ってみよう



この子は、さすがにあの夜のあの一回で出来た子じゃないと思う

今までの人生に疲れ切ってもうただ受け入れる事に決めた朝から私は、自分でも分かるけど人が変わったように大恋愛中

よく分かんないけどゼクシ◯とかこっそり買ったりして
職場の女同僚達の下らない話にも耳を傾けるようになった


好きな人にちゃんと好かれたくて


まともな男関係なんて無い私より、普通に"元カレが"とか言ってる女の方がそういうとこ詳しいだろうし


でも"下らない話"しかしない人達だから


夜お風呂上がりにバッチリ化粧したり、ネットで買ってみた安物のそういう下着を着たりした馬鹿な時間が最初1ヶ月くらいあった

男との関係はそんな行為でしか成り立たないと思い込んで



多分金髪もそれに見かねたんだろうね
時間がある日は外に連れ出してくれた


ただコスト◯とかスーパーで一緒に食材を買うってだけの時もあれば、
美味しいレストラン行ったり、

一度ショッピングモールで、相変わらず素直にはなれなくても分かりやすく興味を示してた私に"見てみようか"とベビー用品店に立ち寄らせてくれた時からかな

この恋愛とは別の感情でただ単に子供が欲しかったのが、"この人との子が"って思うようになった


理由はよく分かんない
子連れや夫婦らしき客達の姿に感化されたのかもしれないし、
その時目に入った商品に合わせて子供が出来たらって話を一緒にしたからかもしれない




「.....っ、ちょっとドア閉めて来て」

降「ん？あぁ.....」




ちなみに、心配してた子育て資金はあの1050万があった
あの時金髪が助けに来てくれてなかったら存在しなかったお金

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