共犯者に恋をしてはいけません7【安室透/降谷零】

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風「今日は刑事部で警備訓練が行われているそうですね」

降「ああ、結婚式を模したってやつか。賑やかそうでいいな」





なんて談笑を交わした上司の運転する車内では、これから向かう現場への緊張感が少なからず走っていた

降谷さんのご友人を二人も手にかけた爆弾犯が......





降「Aも誘われてたけど案の定断っていたよ」

風「そ、そうですか......」

降「受験勉強に忙しいからとな。本当に、家に居ても勉強ばかりでハロも寂しがってる」





ハロ"も".......

まるでご自身も寂しいと言いたいような





風「わ、ワンちゃんはお元気ですか？最近ご自宅に伺っていないので自分も会ってみたいなー......なんて......」

降「なら、この案件が落ち着いたら腕を振るってご馳走しよう。ちょうどあの子の息抜きの為にも」

風「.......あの、降谷さん.......」




渋谷のスクランブル交差点を渡り始めた窓の外の景色


......もう言ってしまおう

実は、少女が警察官になろうとしている事
一次試験を通過し、二次試験もやはり充分すぎる成績を残している事

このままでは本当に東都大学ではなく、警察学校に入校してしまう事





風「......実は、少女についてなのですが.......」




この任務中に言うべきではないかもしれない
しかし、自分もこの瞬間まで散々悩んで来た

もうこの責任を背負いたくない

嫌な言い方だが、少女を拾って来た降谷さん本人にどうにかしてもらい





風「東都大学へ進学したいと言っていたのは





ヴー ヴー

ヴー ヴー





なんてタイミングなんだと思いながらも開いたスマホには警視庁より一件の緊急連絡




風「.....ええっと.....杯戸方面にてバスジャックが発生した模様です。対応には機動隊が向かっているそうですので、我々公安とは関係が

降「悪いが俺のスマホも見てくれ、さっき同時に鳴ったから同じ内容かもしれないが」




そう言った直後にまた

ヴー

自分が今手にしているスマホではない場所から



ハンドルを握る上司のスーツから端末を取り出し、通知で既に光っている画面を自分に向けると


そこには短くも衝撃的な内容が





風「......ば、バスジャック......犯人刃物......助けて、と......っ！？」

降「場所の詳細！！」

風「い、行くんですか！？」

降「当たり前だろ！！」

風「しかし爆弾犯のタレコミは

降「それも間に合わせるから早く詳細を出せ！！」

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