共犯者に恋をしてはいけません7【安室透/降谷零】

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カランカラン




安「いらっしゃいませ！」

蘭「こんにちは！」

園「相変わらずイケメンは眩しいわ......」




もう春か


来店した女子高生達は新入生かのようなパキッとクリーニングされた制服に身を包み、カウンター席へと流れるように歩みを進める

三年生になっても、Aは無愛想なまま





梓「あ、いらっしゃい！学校始まったんだ！」

蘭「はい！今日は始業式だったんです！」

園「もー初っ端から受験の話ばっか！もう少し遊ばせろっつーの！」

蘭「しょうがないよー、今年で高校生活最後だもん。それに一年なんってあっという間だし」

梓「皆進路は決めてるの？」

園「大学進学よ.....」

蘭「園子は家柄もあるからね......っていう私も大学進学だけど」

梓「今時就職する子って少ないみたいだよね、Aちゃんは？」

「......私も大学」





に進学したいつもりは無いのか

なんて嘘を見抜いても仕方ないんだが、実際卒業後の話は気になっている


大人心としてはやはり大学に進んで欲しい
梓さんが言ったように今時大学へ行かない人の方が少なく、それだけで将来社会的地位に響く可能性もある

例えば、就職した会社で新卒入社の後輩に下に見られたり......
そもそも就職に難があったり

簡単に言えば大学へ行くメリットの方が簡単に挙げられる





蘭「Aちゃんは勉強得意だもんね！」

園「もう受験勉強始めてるんでしょ！」

「あ.....まぁ.......」

園「やっぱりさすがだわー」





そうしたいなら止められないとは思ってる
どうしたってあの子の人生

これまで充分以上に散々な時間を送って来たからこそ、好きなようにさせてあげたい


だけど
将来より良い人生を歩ませてあげるには大学進学、とも思ってしまうのは間違っているのか





安「じゃあ皆さんの進級のお祝いを兼ねて、今日のランチは僕がご馳走しますよ」

「っ.......」

蘭「え、良いんですか！？」

園「うわ太っ腹！」

梓「ああ！安室さんずるいですよ！じゃあ私からはデザートをお付けしますね！」







・





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「上がったよ、入って来れば」




タオルで濡れた頭をゴシゴシしながら戻って来たリビング兼キッチン

ハロを足元に何かパソコン作業をする金髪がこの間くれたのは、タブレットPC
ノートパソコンだとかさばるからって




降「その前に」

「.......え？」

降「進級祝い」




そう手渡されたのは、


通帳

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