共犯者に恋をしてはいけません7【安室透/降谷零】

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風「.......そ、そうか.......」




この少女

本当に合格してしまった


キッド捕獲案件で、色黒いファンデーションを落とした後現れた顔の落書きでようやく悟った"トイレで目を開ける前に少女にされていた事"

使われていたのは油性ペンだったようで、なかなか落ちなく苦労していたのももう1ヶ月も前か


天気が暖かくなって来た今日、少女からの呼び出しで出向いたファミレス

見せられたのは普通二輪免許



バイトもしっかり続けているようで、高校二年が修了し三年への移行が始まったこの春休み期間にちゃんと教習所へ通っていたらしい

"らしい"とは言え、保護者印が必要なものは全て自分が処理をしたんだが......

まさか本当にここまで来るとは......





風「......まだ警察官になるつもりなのか？」

「あんたこそまだそんな事言ってんの？」

風「.....はぁ.....」





何度も何度も降谷さんにお話しするべきだと思いながら、少女の意を尊重するべきかとも思い.......

アルバイトの件はもうバレているというのに、降谷さんは特に何も仰らない


降『知らなかったよ、どうせならポアロで一緒に働いてくれたら良かったんだがガソリンスタンドか。運転する楽しみが増えたな』


と、反応に困るような感想だけ



このままだと本当に18歳の誕生日に自動車免許を取得し、来年警視庁警察学校に入校してしまうぞ？
いいのか？
"なんで止めなかったんだ"と上司に怒られないか？
少女は少女で後悔しないか？


.....全く.....何故この風見裕也がこんな少女の為に頭を悩ませなければならないのか


ふとそんな根本的な愚痴まで出て来てしまう





風「......分かった、また何かあればその時に





と言いかけたところで鳴ったメッセージ受信音

可愛い彼女から！なんて言ったみたいものだが、残念ながら"降谷さん"の文字



"地下会議室を今夜空けといてくれ。寿司でもピザでもなんでも頼んで準備しておいて欲しい"



ああ.....例のアレか
恐らく任務に区切りが付いてようやく出来た空き時間が今夜なのだろう

それなのにご自身の休息に充てないで、どうせ大して喜んでもくれないであろう少女に費やして......




風「今夜は空いてるのか？」

「なに？ナンパ？」

風「なっ......！そんなわけ

「焦り過ぎ。分かってるよ、どうせ金髪にまた何か言われたんでしょ？」




一体降谷さんは、どこまで彼女の事を気に入り気にかけているのだろうか

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