共犯者に恋をしてはいけません7【安室透/降谷零】

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降『捜査一課の刑事が拉致されるとは、さすがに予想外だったね』




その少女がまだガラスの内側にいる事の方が予想外ですよ

とは言えないが、こちらをチラチラと見上げて来る目は明らかに赤く腫れている

......それだけ泣いた証、か




風「......コナンという少年が撮影したものです。これを見る限り三年前の爆弾と非常に似ています」

降『同一犯ということか......』

風「奴についての資料はもう手元に.....？」

降『上層部が重い腰を上げてくれてね、さっき届いたよ。コナン君が採取した液体火薬は？』

風「現在分析中です。終わり次第中和剤の製作に取り掛かります」

降『命懸けで採取してくれたんだ。無駄には出来ない』

『......その中和剤が出来たら助かるの』




との少女のセリフを合図に




降『ああ。少しは泣き止めそうか？』




声色の調子が変わる




『......だから、泣いてない』

降『やっぱり教わっておいた方がいいと思うぞ、嘘のつき方』

『要らない！！』




......本当に、とてもいつ死んでもおかしくない人間だとは思えない

自分だったらこんな少女に構ってる余裕なんか無いというのに
降谷さんは、最初こそ気難しい顔をされていたもののすぐにこうして明るく......

明るく......？




降『大丈夫、ハロと一緒にまた帰れるよ』




......もしかして、それはこの少女がいるからこそ......？




風「......こ、これからどうしますか？」

降『一課と協力して拉致された刑事を無事取り返すんだ。我々の持っている情報は全て開示して構わない』

風「分かり

『ちょっと待って、刑事部と協力するの？』

降『そうだよ、不安か？』

『刑事部でしょ？公安の言う事に"はいそうですか"って頷くわけないじゃん！今は刑事部だとか公安部だとかで喧嘩される時間は無いのに！！』





そうゼロの決断に歯向かった少女のまたもやな泣きっ面を




『そんなバカみたいなイザコザのせいで、もし.......もし間に合わなかったら爆弾が、っ！』




嬉しそうに両手で包んだ上司を支えているのは




降『もう随分立派な公安警察だな、是非うちに欲しいよ』

『.....そんな事言ってる場合じゃ！

降『心配するな、風見ならもう一発ビンタを食らっても刑事部に主導権を握らせないくらいの精神力はある』

風「え？」

『......は？』

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