共犯者に恋をしてはいけません7【安室透/降谷零】

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降「留守番頼んだぞ」

「はいはい、早く行って」



玄関とベッドの距離で少し張る声
夜10時だけど散歩に行ったハロと金髪


一方の私はと言えば



「はぁ...」



もう歩ける気力も無い


まるで私が逃げないように、5時より少し前に再びやって来た白い車
バイトの同僚には彼氏だと思われながら、金髪はまるで授業参観に来た親かのように挨拶してて

いざ終わって車に乗ると文句を浴びせられた

"どうして言ってくれなかったんだ"
"いつから風見とそんなに仲良くなったんだ"

そんな感じで、文字だけ並べたら嫉妬みたいな事を右隣の運転席から



「...お風呂沸いたかな」



あざでも出来てそうないたいお尻を上げて、ゆっくり向かう浴室

"デート"なんて言われたただの外出はどこに行ったかというと、臨時屋外スケートリンク
迎えに来てくれたまでに行きたいところも食べたいものも思い付かなくて、結局右往左往してた車の中から見えたのがそれ

日曜日のバレンタイン
もうキャッキャウフフしてるカップルだらけなそばで、

人生初のスケート靴は人生で一番不自由な靴だった
びっくりするくらい不安定なんだから

ずっとフラフラしながら嫌でも腕に掴まったりして、氷の上に乗ってからは1ミリも進めなかったり

なのに、金髪男は目の前でニコニコ余裕そうだった

あの男マジで何が出来ないの？
出来ない事あるの？
弱点どこ？
前にメガネも言ってた気がするけど、本当に人間？
おかしいでしょ



「あ...」



...シャンプー切れた...

ポンプの先で受け止めるように軽く丸めた左手を、嫌々ながらにもう一つのシャンプーに移して
押し出した液体からした匂いにやっぱりドキドキしてしまう

明日学校なのに...



「...はぁ」



...まいいや

アイススケートで散々転んだのは置いといて、バイトについては何も反対されなかった
むしろこれからあそこのガソリンスタンドを贔屓にするとか言ってたけど

それ以外はバレてないらしい

黙ってくれてるお礼にも、メガネには義理チョコ渡した方が良かったかな



「.....」



...本命チョコ、ね...

...欲しいのかな...
ポアロで大量に貰って来てたのに

その中の一つになりたくないじゃん...



...コンディショナーも使っちゃお

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