共犯者に恋をしてはいけません【安室透/降谷零】

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"新しい制服が届き次第クリーニングして返す"と約束した冬服一式を後部座席に置いて走る東京の街

実はあの少女と会う度に増えて行くルール

まず初日は、"仕事"に行こうとした所を止め、今後身体を使った金稼ぎはやめろと約束させた
代わりに小遣いをやるからと

そして次に、欲しい物や困った事があれば気にせずに話す事
クレープと牛丼を自分が買った訳じゃないからと言って半分返そうとして来るくらいだからな
髪を切りたいと言ってくれたのがまずは進歩と言えるだろう

更に酒とタバコにはもう触れない事
初日に合鍵を預かる事を了承させ、以降事前に連絡入れてから訪問をしている
盗聴器か何か知らぬ間に仕掛けられていないか確認する為にも

そんな中一昨日だったか
合鍵で解錠し、今度は洗濯の仕方を教えると話していた際
気付いたらタバコを手に取っていた
火はまだ付いていなかった為にすぐさま取り上げると、"あんたにあげようと思っただけだよ"と言い訳

最初に持っていたトートバッグに入っていたのか...

残りを差し出させ処分したのちに
それならと他にハマりそうな菓子類を、甘い物しょっぱい物色々とストックしておいてやった

どちらも健康には良く無いがタバコよりはマシだ



べ「で？あなたまだ赤井秀一が生きてると思ってるわけ？」

バ「協力してくれると言ったじゃないですか」

べ「協力はするけど、結局勘違いだった、なんて結果は嫌なのよ。あの男が頭を撃ち抜かれてるところはちゃんと確認されてるし」



何だか、突然こっちの日常が非日常に感じる
たった数日女子高生の救済をしただけで、まるで社会の表側に戻ったような



べ「...ん？何よこれ」



そう言って身体を半分後ろに捻る女
実年齢は、Aなら"おばさん"と言いそうだな
風見ですらおじさんなのだから



べ「...あなたついに...盗ん

バ「そんな訳ないじゃないですか、やめて下さい」

べ「だったら何で成人男性が女の子の学制服なんて持ってるのよ」

バ「毛利蘭の物です。クリーニングに出して来る約束をしたんですよ」

べ「...あの子に何かあったら、分かってるわよね？」

バ「もちろんです」



いよいよ週明けからAは毛利蘭や鈴木園子の同級生になる
1年以上ぶりの学校生活
先程蘭さんには名前を伝えた上で仲良くしてやって欲しいと話をしておいたが、上手くやっていってくれるといいな

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