共犯者に恋をしてはいけません【安室透/降谷零】

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風「やり過ぎです！一体何を考えていらっしゃるのですか！我々はこんな少女一人に構っていられるほど暇ではないのですよ！」



キャンキャン吠えるように言葉を続けるメガネに対して、金髪は深い溜息
それを前にして私は何をすればいいの


風「生活保護でも受けさせれば良いではありませんか！降谷さんがここまでされる必要は

降「俺がしたいからしている事だ」

風「それが何故なのかと聞いているのです！我々の身分まで明かして、この少女がそこまで信用なると思っているのですか！？一言でも口を滑らせてしまえば日本警察全体が傾くんですよ！？」



え、そ、そうなの？
この金髪の本名と職ってそこまで大事な話なの？



降「俺の判断を信用していないのはお前の方だろ」

風「私は降谷さんの身の安全を危惧して

降「お前に心配される程柔じゃない」

風「...では、この少女はどうするのですか！？こうなった以上我々公安が抱える爆弾でありながら、いつ組織に命が狙われてもおかしくないんですよ！？」

「え

降「守りきる、それだけだ」



組織？
が何なんだって？
命が狙われる？
私が？



風「...しかし

降「そこまで嫌ならお前達には頼らない。彼女の事は俺が責任を持って護衛する。まだ文句があるか？」

風「...どうしてですか？この少女が何だと言うのですか？」



...もう訳分かんなくなって来た
守るとかどうとか

でも不思議と不安は無くて、意外と楽観視出来てたっていうか



風「ただの不良娘じゃないですか！」

降「かざ

風「降谷さんがここまでされる程の価値があるとは思えません！何があったのかは存じませんが、進学もせず、これまで数々の男相手に身体で金銭を得て来たような人間に

降「風見！」



そうキーンっと響いたような声
流石に肩が震えて



降「無礼は許さないと言ったはずだぞ」



突然感じた空気の重さでオレンジジュースのグラスを置いた



風「...降谷さ

降「ここで手荒な事はさせるな」



そして訪れた沈黙
昼に駐車場であったあの時みたいに

立場関係が分かりやすい



風「.....」

降「.....」

風「.....」

「...あのさ、一ついい？」



最後の一口になったオレンジジュースを飲み干して



「この後デートでもあるのか知らないけど、勝負パンツに赤はナシでしょ。ダサ過ぎ」

風「...は、...っ！！」



慌てて社会の窓を閉めるメガネの横で、やめてと言ったのに金髪はまた笑う

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