共犯者に恋をしてはいけません【安室透/降谷零】

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「えっ...な、なんで...え...？」

降「そう怖がるな、何もしない」

「.....」



そんなこと言われても

こんなの

...こんなの

聞いてない

何これ



降「見て分かるだろうが大事な物だ。明日必ず取りに来る」



黒い革みたいな質感
手のひらに収まるかどうかのサイズ
最初は財布か何かかと思ったけど

...そんな...

私が一番出会いたくなかった人



降「訳あって、俺にとってそれは命も同然なんだ。お前がそれをどこかに落としたり、そこに書かれてる事を誰かに話したりすれば、次の日には俺はこの世にいないだろうな」

「はっ...はぁ...？じゃ、なんで...」

降「俺はお前がこれまでどんな生活を送って来たか知っている。若い女にとっては、誰かに知られたら死と同じくらいに辛い過去だろ」



過去...



降「今後、同性の友達や好きな男も出来るだろう。その時に俺が変な真似をしないように、お前にも同等の武器があるのがフェアだと思わないか？共犯者なら、秘密は一方的に握る物じゃない」

「...私を信用するの」

降「信じさせてくれ。改めて、安室透だ」

「...AA...」



でも手元の警察手帳には"降谷零"
ここに書いてあることは誰にも知られちゃいけないって...



降「ゆっくり寝て、朝はちゃんと食べるんだぞ」



私と共に罪を犯した男は、

夢にも思っていなかった、

警察官だった



丁寧に顔写真まで付いた警察手帳ってやつを握って

...何かの間違い？





・





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風「ど、どうなさるおつもりですか？」

降「心配するな、あとは俺が処理する。お前は明日までに至急一人暮らしが出来そうな物件を用意してくれ」

風「明日って...そんな無理で

降「いや、正確には今日までだ」

風「...はい？」

降「時計を見ろ」



そのお言葉の通り体を180度回転させて壁掛けの時計を見ると
午前1時5分
...まさか日付が回っているからと...


降「夜までには入居出来るようにして欲しい。名義は安室でいい」

風「でいい、と言いますと...？...まさかあの少女ですか！？」

降「彼女に対する無礼はいかなる理由でも許可しないから気をつけろ」



本当に信じられなかった

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